This land is your land

我が祖国

  今日、とある場所でウディ・ガスリーの「我が祖国:This land is your land」を聞いた。何年ぶりだったか記憶にさえないのだが、ピーター・ポール & マリーやジョーン・バエズもカバーしていた曲である。私は1960〜70年代のフォークブームの波をかぶった人間である。ボブ・ディランやピート・シガーなど社会派フォークあるいは反戦フォークと呼ばれるものも聞いてきた。とはいえ、何も考えずにメロディだけを追っていたらしい。その後は、自らの生活に追われてこの歳まで生きてきた。

  だが、今日この歌を聴いて突然気付いたことがある。ウディ・ガスリー言うところの your  そしてmy の主体は誰を意味するのだろう。この歌には、幾つかのバージョンがあるし、殆ど歌われない難解な4番の歌詞もある。landという単語に込められた、promised land 的な暗喩くらいまでは、何とか推測できるのだが、your  そしてmy に対応する主体については、判断が難しい。今となっては、彼の真の意図を知るよしもないが、居留地と呼ばれる過酷な場所に押し込められていたアメリカ・インディアンは、この歌をどのように聴いたのだろう?彼らは、your の中に含まれていたのだろうか?これ以上書くと、アメリカという国家の根幹に触れる余りに政治的な話になりかねない。後は読者なりに考えて下さい。

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偽装 その2

  数日前に偽装について書いた。あの時点でもう少し偽装件数は増えるとは思っていたのだが、その増え方はまともではない。偽装が行われている件数については、無数にあると思っていた。ただ偽装がばれても、新聞種になりそうもない中小の企業が主体になると考えていた。ところが、まあそういう例はきっと無数にあるとして、一応日本を代表するようなホテル、デパートが続々と名乗りを上げてきたではないか。さすがに、真義違反だし、認められることではないとは思うものの、気付かずに食べていまになって弁償金を貰いに行く人も情けない。「グルメグルメと浮かれるんじゃないよ」などと批判をしていたら、なんとこのブログにも偽装問題が生じたらしい。

  10月25日金曜日、ずっと70件/日程度であった閲覧数が突然300件近い値になった。次の週は150件近い値で推移していたのだが、先週の土曜以来400件を超えた状態が続いている。個人が半分趣味で書いている科学オタクブログに、400人も来るはずはないではないか。コメントを見てみると、Canada goose を冠したくだらない売り込みが無数に届いている。消すのが大変である。アクセス元を見てみるとdynamic.163data.com.cnというアドレス(中国発?)からのアクセスがずらっと並んでいる。私の責任ではないと思うが、YahooとGoogleは、検索の記載順位を上げるために偽装アクセスを続けていると判断したらしく、このブログは検索結果から消されてしまった。コメント作成に少し条件をつけて貰い、機械的な投稿を制限したが今後はどうなるだろう。

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漏れ

  近頃、マスコミにおける言葉の使い方が気になってしかたがない。一番酷いのは“安全”と“対策”という言葉だが、これについては別に書く機会があるかもしれない。今回は、近頃目に付くあまりにも酷い“漏れ”という言葉の使い方について述べてみよう。2チャンネルには独特の“漏れ”の用法があるようだし、“漏れ”すなわち汚染水漏れのことを思い出されるかもしれないが、その話ではない。

  JR北海道の、ポイント2,100カ所の調査漏れという記事を見た。しかし、これはおかしい。JR北海道は、「ポイント調査は対象外であると判断して調査しなかった」と言っているのだから、調査漏れではなく未調査あるいは未点検と書くべきであろう。

  “漏れ”とは、沢山やった上でそのいくつかに見落としがあったことを意味するのではなかったか。点検項目が沢山あって、その1項目であるポイント調査漏れていたともれたということであれば、ポイントの調査が漏れていたとして、記事内容に2100カ所という内容を書くべきではなかったか。

  この言葉遣いの予兆というか前触れは、高速増殖炉“もんじゅ”に関する報道で感じていた。昔のことで詳しい日時は憶えてないが、日本原子力研究開発機構は2012年の11月に、2010年の7月以降、延べ9679件の設備点検を怠っていたという発表をした。マスコミの多くが9679件の点検漏れと報道した。現在では“点検漏れ”の件数はまだ増えて、14,000件を越えていると報道されている。

  1万件を遙かに超える「点検漏れ」という発想は、なかなか大胆なものである。記者会見で、全体の点検箇所が何カ所あるのか、あるいは14,000件は全体の何パーセントに当たるのかという質問はなかったのだろうか。なかったとすれば、出席した記者の脳みそは腐っている。

  10月31日のM新聞で、「原子力規制庁は30日、日本原子力研究開発機構の高速増殖原型炉もんじゅ(敦賀市)で、安全上最も重要な「クラス1」の機器14個を含む15個が今年2月から約半年間、必要な点検がされていない状況にあったと発表した」という記事があった。ところが記事の見出しは「もんじゅ:15機器、半年点検漏れ 時期を誤る、保安規定違反」となっている。危機感において、見出しと内容にかなりな落差が存在する。さらにここでも、全体数が示されていない。

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偽装

偽装

  いま、アブシジン酸のブログは「沈思黙考」という章名で書いている。もう少しこの章が続く予定だが、次の章のタイトルは「偽装隠蔽」とするつもりであった。ところが、偽装隠蔽は世の流行語になってしまい、何となく使いにくい状況になってしまった。食品偽装については、阪急阪神ホテルズ、R四国系のホテルクレメントグループ、ホテルコンコルド浜松、ルネサンスサッポロホテルなど数多くあって、話題には事欠かない。嘘がいけないことは当然である。だが、この報道の中には私に理解できない問題が含まれている。食品偽装なんて、世界中で昔からあったことで別に驚くことではないし、いまの鮮魚店では、似た魚に日本古来の名前を付けて売るのは当たり前のことである。さらに、ミシュランの星などというものがどうせその程度のものであり、あれを有り難がる風潮も全く理解できない。他人と私は、生きてきた歴史が違う。食べてきたものが違う。旨いと感じるものも違う。私が旨いと感じるものが旨い。それで良いではないか。

  それは横に置いて、私が理解できないのは結婚式の料理で偽装があったと、結婚式を強調したような報道である。大学に勤めていたため、卒業生の結婚式には数多く出席した。かなりの割合が、ホテルに設置されたチャペルでの結婚式である。本人達はクリスチャンでもプロテスタントでもないのに何でと思わぬではなかったが、宗教抜きであのスタイルに憧れただけのことだろう。日本人特有の無宗教という割り切りで、スタイルだけを取り入れる。クリスマスと同じである。個人的には疑問を感じないでもないが、私の意見で他人の行動を縛るわけにはいくまい。

  問題はホテル側にある。式を仕切る神父(司祭といった方が正しいのかな)あるいは牧師の中に、かなりな割合で偽物がいるという。日本人の中でキリスト教徒は1%前後である。教会の数はいくつあるのだろう。結婚シーズンの日曜日、分刻みで並んだ結婚式を本物が捌いていけるとは思えない。そもそも日曜日は礼拝の日ではないか。結婚式を成立させる最低限の条件は、(神と)神父あるいは牧師と結婚する二人であろう。料理なんて二の次以下でよい。二人の結婚を神の名において認めるその神父あるいは牧師として、真っ赤な偽物を出演させていることの方が、よほど悪質な偽装だと考えるのだが。まあ、結婚する方もニセキリスト教徒であれば、痛み分けか。ちなみに、聞いたところによると、アルバイト代金は時間給としては悪くない。

  少しだけ時代に先行したミートホープや船場吉兆は倒産してしまったが、赤福と石屋製菓は生き延びた。今回はどういう結末になるのだろう。

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コメント

  近頃、コメント数の増加が著しい。一日に100件を超える日も珍しくない。それらがまともなコメントであれば良いのだが、殆どが薬とバッグとスニーカーとサングラスの売り込みである。Akismetでも使おうかとは思うが、お金をかけてまで??と思案している。

  いままでは、英語、日本語、フランス語のスパムメールが主体だったが、今日から、中国語でのメールが参戦してきた。まだまだ増えそうな勢いである。

  時々。執筆者の心をくすぐるようなメールもある。内容に同意しているような書き方でくすぐってくるのだが、発信者に「ナイキ 靴」などと書いてあると、少々以上に腹が立つ。決して、ナイキの靴やレイバンのサングラス、グッチやヴィトンのバッグは買わないだろう。

  判断に迷うコメントがあるので公開してみるが、少し怪しい点も見え隠れする。コメントしているページの内容に全く触れていない点だ。これらをどう見るか、色々含めて期間限定で公開してみよう。

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