三無の梨

 炎暑とでも云えるような暑さです。4年前から1500坪くらいの農地を借りていた。ほぼ半分が以前はブドウを植えてあった土地で、残りの土地には梨の立派な木が植えてあった。梨園以外の土地を借りようとしたら、全部まとめて借りるようにと農業委員の人に勧められ、全部借りることにした。条件は梨の栽培はしない、いやできない、園内の草刈りだけはするという条件付きである。それから約4年、梨の木で枯れる木が目立ち始めた。

 5月頃までは私も元気で、ゴーヤの植え付けの用意をしながら、今年は少しは梨の手入れもしようと思っていたのだが、ギックリ腰をやって何も出来ない時期が2ヶ月ほど続いた。もうダメだ。この畑を維持するのは体力的に無理があることを実感した。とはいえ、持ち主に返還するには、元の姿に返してからである。という事で、この5日間草刈り三昧。乗用草刈り機に乗りっぱなしである。炎天下、汗が袖口から垂れるなか、機械で刈れる部分はほぼ終わった。明日からは、刈り払い機での作業が続く。張られた番線に絡みついて伸びた、野葡萄を取り除くのが、時間を食う、まあ、夕食前のビールが旨いので、それを楽しみに働いているようなものである。

 手入れをしていない梨、徒長枝が伸びているのだが、この枝に小さな梨が鈴生りである。剪定をしていない葡萄のようだ。なっている梨は1,000個を軽く超えるだろう。例年であれば、この時期は病気が発生し腐敗しかけた果実ばかりなのだが、どうしたわけか今年は病気ではない果実が沢山ある。小振りであることは仕方ないとして、無農薬、無肥料の梨である。道の駅に並んでいる梨に比べると、味は似たり寄ったりでまあ美味しいが、直径は半分以下、売り物にはなりそうにない。無農薬、無肥料では無が二つじゃないかって、いま一つ無があるのです。無摘果、このためピンポン玉の鈴生り現象が起こっていたわけです。

 手入れをしていなかったため、梨の木の根元まで100 cmを超える草丈の雑草(これ、生えてる草に失礼ですね)が生い茂って近づくのも一苦労だった。その除草に何とか目処が付いたということ、でも後5日くらいはかかりそうです。都会の自然指向のおば様方に対して、無農薬、無肥料の梨であればいくぶん高価で売れるのでしょうが、無剪定が加わると価格は暴落します。見た目もいま一で、とても売れません。自家消費用であれば何とかいけそうなので、明日から草刈りのついでに三無の梨を収穫します。でも、貰ってくれる人もないな。家の台所で腐った後、畑の肥料になるのだろうな。

 森元首相が7月10日に血だらけで倒れていたというニュースが流れています。現在ICUにおられるそうですが、詳細はわかりません。単なる事故なら、何で今日まで報じられなかったのか疑問は残りますが、余り深読みをするのは止めて、次の報道を待ちましょう。

ロイターのニュースです。

[4日 ロイター] – ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシアとの戦争終結支援を求めるために中国の習近平国家主席と「直接」協議する機会を模索していると明らかにした。香港の英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)が4日、インタビューの内容を伝えた。

同紙によると、ゼレンスキー氏はロシアに対する大きな政治的・経済的影響力を持つ中国に戦闘を終わらせるよう働きかけたい意向。

「中国は非常に強力な国家だ。政治的、経済的にロシアに影響を与えることができる。国連安全保障理事会の常任理事国でもある」と述べたという。

 このニュースをどう読むかだが、本来ならゼレンスキー大統領は彼を支援しているアメリカ、あるいはイギリス、あるいはEUに相談すべきだろう。ところが、ロシアと協力関係にある中国との直接協議する機会を模索となると、何があるのか。ゼレンスキーは、EUや米英はこの戦争を止める気はない全くないと判断しているいうことだろう。ゼレンスキーはロシアに対する代理戦争をするためのstring puppet に過ぎないということだ。彼自身、パペットであることを自覚していると思われる。かなり昔に書いた気がするが、ゼレンスキーに、使うメリットがなくなったら、米英によって暗殺されるのではないかと思っていた。勿論、ロシア側からの暗殺という可能性もあったわけだ。ゼレンスキーもそれは承知の上だったと思われる。

 この交渉で中国を選んだとすれば、彼は敵対しているロシアのみならず英米EUを信じていない事を意味する。国内での支持率も落ちているため、交渉がうまくいったとしてもウクライナで大統領を続けるられる可能性はほぼゼロだと思う。とすれば彼が生き延びる道は中国への亡命かな?(ロシアへの亡命という噂を聞いたこともあった)「窮鳥懐に入れば猟師も撃たず」というところか。停戦交渉をまとめた後、閉門蟄居みたいな形での亡命であれば、ロシアも矛を収めるのではないか。日本政府の、早とちりというか地政学的考察もない馬鹿馬鹿しい対応で、ロシア・中国との関係は最悪の状況にある。岸田首相ではこの2カ国との関係再構築はできないのではないかと危惧している。ペロシ・ブリンケン達を始めとするアメリカの好戦的左翼グループに、現政権が異を唱える度胸はなさそうだ。

 でもこの話を繋いでいるのは誰だろう。オレナ・ゼレンスカ夫人かもしれない。ヴォーグ誌にも出演していたし、かなり自由に世界を飛び回っているようだ。

 

 

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また石を投げてしまった

 今朝、仲間である民生委員の方から電話があった。今月の会合が延期というか中止というか、とにかくなくなったという。PTAではないけれど、民生委員にも連絡網というものがあり、次の人につながなければならない。

 それはそうとして、ここ数日に日刊ゲンダイに余り嬉しくないニュースが上がっていた。

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/308884

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/309017

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/309017/2

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/309069

 ついでに

https://shiminmedia.com/video/282504

 少々、ふざけて話しているようだが、内容はなかなか深刻である。社会福祉協議会と日本赤十字が、統一教会のフロントと考えていいのかな、いま話題の「世界平和統一家庭連合」から寄付を受けていたこと、いや受け続けていたことが明らかになったという。日本各地の社協のホームページ上に記載してあるのだから間違いはないだろう。

 というような話をしたら、彼は全く知らなかったけどそこまで浸透しているのかと驚いていた。まずいですね、立場上知らんふりもできないしと考え込んでいるようだった。私も、次の会議まで持ち越すのでは時間がかかり過ぎるし、突然こんな話を会議で出したとしても、年配の方が多いので各委員は戸惑うだろうと思った。何か変なことを言う人がと反発する人もいそうである。

 色々話して電話を切ったのだが、夕方に彼からの電話があった。社協ではなく市の方に連絡を入れたそうだ。さすがに私より顔が広い。市側も知らなかったそうで、社協とも連絡を取った上で急遽今後の対応作を決め、明日の朝礼で職員に周知することにしたそうだ。アーア、この暑いのに、何人かの人を走らせたに違いない。

 難しいのは、市職員の中にも社協の職員の中にも信者がいる可能性を否定できないとこにあるだろう。信教の自由はあるにしても、老人宅を訪問し、優しく接すれば信頼してもらえる。いやあの人から良くしてもらってると家族にも言うだろう。そこまでは良いことで問題はない。しかし、選挙になった時、ある候補者に投票して下さいと言えば、まず間違いなく一票が獲得できる。これは、言わないけど実感である。とすれば、一人の隠れ信者が民生委員、福祉委員という身分を使えば、間違いなく数十票を動かせる。これ以上は読者の想像力にお任せするが、そうした構造で動く票は思い掛けないほどの数になる可能性がある。

 それだけではない。社協の持つ福祉関連のデータは、そのまま布教のためのデータとして利用できる。難しい問題です。日本赤十字、この団体はそのままでも幾分怪しい側面を持っているのだが、ここに統一家庭連合が触手を伸ばしているとすれば、狙いは皇室かな。日本赤十字社 社長は清家 篤氏、あれ、全国社会福祉協議会の会長も清家 篤氏、この人は確か慶應大学の塾長だった人で、謎の塾長選で話題に上った人だ。

 

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歴史生物学 TCA回路への異論 6

 その後、色々な酵素に関するデータベースを覗いてみたが、カイコの持つこれらの酵素について、プロキラルなレベルでの選択性にまで言及しているものはなさそうだが、私の探す能力の問題かもしれない。どなたかこの辺りのことをご存知の人がおられたら、是非教えて下さい。そこで、上記の2つの酵素の問題は未解決の問題として、話を続けることにする。

 つまり報告のある両酵素についてはプロキラルなレベルでの選択性を持つことより、カイコの両酵素がともに同じ選択性を持っていると仮定して議論を続けるということになる。この仮定の下では、先に述べたようにオギザロ酢酸に固定された二酸化炭素に由来する炭素原子は、脱炭酸によって除去されてしまうことになる。そうすると、もう少し考えなければならない。

  図 3-11 はBombyx mori(カイコ)の持つピルビン酸代謝系を示している。丁寧に見て欲しいのだが、通常の TCA 回路図には描いてないバイパスが存在する。

 カイコはpyruvic-malic carboxylase (ambiguous) [EC:1.1.1.40]という酵素を持ちNADPH +H+を補酵素としてピルビン酸からリンゴ酸を生合成する。また、pyruvate carboxylase [EC: 6.4.1.1]によりATPを消費しながらオギザロ酢酸をつくる経路と phosphoenolpyruvate carboxykinase (GTP) [EC:4.1.1.32]によりPEPからオギザロ酢酸を作りながらGTPを生産する経路を持つ。リンゴ酸がオギザロ酢酸に酸化されれば、オギザロ酢酸の4位のカルボキシル基に13Cが取り込まれることになる。すると図3-12に示すように、アスパラギン酸のγ位のカルボン酸は上記の3つの系で生成したオギザロ酢酸にアミノ基転移が起こったと考えればよい。ここまでは著者等は間違っていない。

図3-12 γ-位が13Cでラベルされたアスパラギン酸の生合成

 この論文の著者達は、オギザロ酢酸から始まる TCA 回路が、炭素固定を行うことにきっと感激したのだと思う。しかし、オギザロ酢酸の4位のカルボキシル基に存在する13Cは脱炭酸で除かれてしまう。オギザロ酢酸とリンゴ酸の間を行き来したとしても、オギザロ酢酸やリンゴ酸の 1 位のカルボキシル基に13Cが移動することはない。

 リンゴ酸の 4 位のカルボキシル基を 1 位のカルボキシル基に合理的に移動させるにはどうすればよいか。TCA回路を1段階だけ反対向きに回せばよいのである。fumarate hydratase, class II [EC:4.2.1.2]という酵素はリンゴ酸とフマル酸の相互変換を触媒する。この反応はフマル酸に対する水の付加反応であり、リンゴ酸に対する脱水反応である。リンゴ酸に対する脱水反応は選択的にフマル酸を与えマレイン酸は生成しない。それはよく知られた事実である。ではフマル酸に対する水付加反応はどのように起こるのか。マクマリーの生化学反応機能(ケミカルバイオロジー理解のために)によれば、この反応は次のように起こるという。図3-13に示すようにフマル酸分子に対して水がアンチ型の付加を行うという。

図3-13 リンゴ酸とフマル酸の相互変換

 フマル酸は分子内に回転中心を持つが故に、右側に示したように平面上で180度回転させたフマル酸は全く同一の分子となる。このフマル酸に水付加が起こったとき、両者ともに(S)-リンゴ酸を与えるのだが、1位と4位の炭素は入れ代わっている。つまり、図3-13に示すようにリンゴ酸がフマル酸に変換され、再度リンゴ酸に戻ったとき、4位にあった13Cラベルの半分は1位へと移動することになる。(図3-14参照)この後再酸化されてオギザロ酢酸となった後、トランスアミナーゼが作用すると1位が13Cでラベルされたアスパラギン酸が生成することになる。

図3-14 オギザロ酢酸の1位と4位の相互変換反応

 上記の1位がラベルされたオギザロ酢酸から、1位に由来するカルボキシル基の炭素がラベルされたピルビン酸あるいはホスホエノールピルビン酸(PEP)が各段階で働く酵素の可逆反応により作られるとすれば、13Cでラベルされた各アミノ酸は図3-15に示す経路で生合成が可能になる。

図3-15 13Cでラベルされた各種アミノ酸の生合成経路

 もしそうであれば、著者等の云う動物による炭素固定という概念は生き残るにしても、TCA回路を回す必要はなくなってしまう。まあ、TCA 回路を回転させた後、オギザロ酢酸あるいはリンゴ酸から同じ経路を通しても別に間違いというわけではない。でも、ここではオッカムの剃刀を使うことにしよう。話は単純なほうが良い。もし、グルタミン酸のカルボキシル基に13C比率の増大が認められるのであれば、カルボキシル基に13CラベルをもつPEPやピルビン酸が α-ケトグルタル酸まで代謝されていったことを意味するだろう。

 さて、以上の議論から、TCA回路の始点をどこに置けば良いのだろうか、とか、TCA回路は炭素を固定する回路だろうかなどと夢想するのは、楽しいものである。もっとも、それでは論文は書けない。論文が書けないと職が遠くなる。現役の皆さんにとって、そんな楽しみは老後に取っておくべきかもしれない。次回は、もう少し厳しくTCA回路を分断することにする。

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サル痘

 この病気が脅威であるのかそうでないのか、よく分からない。WHOが緊急事態宣言を出した、さあ大変だとなるのだろうか。WHOによれば、サル痘は欧米などを中心に75の国と地域で1万6000人あまりの感染者が確認され5人が亡くなっているという。WHOは「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言したのだが、WHOの専門家委員会では、サル痘パンデミックの勧告の可能性について議論し、発令に対して反対9人、賛成6人と意見が分かれたにもかかわらず、テドロス氏が緊急事態発令を無理押ししたようだ。この人は、新型コロナの時も煽りに煽った経緯があり、今一つ信用できない。

 このウィルス、基本的なことはウィキペディアに記載してある。知識としてはそれで十分だろう。

https://ja.wikipedia.org/wiki/サル痘

https://ja.wikipedia.org/wiki/ポックスウイルス科

 気になる点といえば、このウィルス感染者がいわゆる先進国に多数見られることである。厚生労働省のページを見ると、「サル痘は1970年にザイール(現在のコンゴ民主共和国)でヒトでの初めの感染が確認された。オルソポックスウイルス属のサル痘ウイルスによる感染症で、中央アフリカから西アフリカにかけて流行しています。」「自然宿主はアフリカに生息するげっ歯類が疑われているが、現時点では不明である。」と書いてある。ところが、流行っているサル痘の患者は、下に示すように北半球の先進国に多い。(データが一寸古い)

表1:2022年1月から2022年6月15日までのWHO地域別サル痘確定例。
2022年6月15日17時(CEST)現在のデータ

 私は研究者であったが故に、憶測で物事を決めつけることはしないように心がけている。データ(正しく集められたデータ)が、次なる推論の基礎であるということだ。それでも陰謀論者と言われている。上のデータから何が見えるか、患者の分布が異常に異常である。合理的な説明が必要だと考える。どうして北半球の先進国といわれる国で、同時多発的な流行が起こっているのか。病気の性質からして、アフリカで感染が始まるのが妥当だと考える。さらに、患者の内訳を見ると、多くが20代〜30代の男性であり、女性の極めて少ない。従って、今回の感染者は、ゲイやバイセクシュアルなど男性とセックスをする男性(MSM)の間で発生したケースが多いのではないかと推定されているらしい。NHKがそう言っているのだから「そうなんだ」、とその意見を受け入れても良いんだが、何だかエイズの始まりの頃に似ている気がする。何とも言えない違和感があるな。

 いま一つ、何故いま流行るのかという問題が残る。ウィルスは昔からいた、感染した人も時々見られた、ゲイやバイセクシュアルな男性の数が倍増したわけでもないだろう。ウィルスが変異を起こして感染力が増した、その可能性は捨てきれない。ただ、このウィルスは2本鎖DNAウィルスで、遺伝子はほとんど変化しないことが知られている。

 万一ウィルスの遺伝子がが変異を起こして感染力が増したのであれば、若い世代への天然痘ワクチンの接種が有効だとは思う。天然痘ウィルスとサル痘ウィルスはよく似ているためである。とは言っても、この段階で特段奨める気はない。色々ありますからね。我々老人は子供の頃に接種済みである。日本は優れたワクチンを持っているはずです。分かります、私は反ワク原理主義ではないんです。

 少し以上に気になるのは、新型コロナワクチンとの関連である。この時期に流行り始め、北欧や北アメリカでの流行が著しいことなどを、うまく説明できる。でも、これ以上は書かない。またもや陰謀論者扱いされそうだから。

 それはそうと、WHOのテドロス事務局長がインターポールに逮捕されたという噂が流れている。バンクーバータイムズと言う新聞社が、この話の出所のようだ。でもこの新聞社、新聞社とは言うものの過去にはかなり陰謀論的記事を書いている信用度は低い新聞社のようだ。ニューズウィークのファクトチェックによれば、このニュースはガセネタであるという。とはいえ、近頃アメリカのファクトチェックもなかなか信用できない。どっちが正しいのか、しばらく情報を追跡する必要がありそうだ。私の中ではガセネタ説が99.9%、本当である説が0.1%くらいかな。でも万一、0.1%が当たったとすれば、大事件である。クラウス・シュラブの事は書かない。

https://www.newsweek.com/fact-check-was-who-director-general-arrested-crimes-against-humanity-1727928

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自虐:馬鹿だなあ

 コロナ騒動についてだが、ダイアモンドプリンセス号から乗客が降り始める頃から、これは仕組まれた話ではないかと思い始めていた。その後のPCR 騒ぎの中で、なまじPCRについて知っていたが故に、いよいよ疑問が深まって行った。そこに出現したのが新型コロナワクチンである。通常であれば安全性の確認に10年程度はかかるのに、新型コロナ感染症が流行り始めて1年程度しか経っていないのに、その接種が始まるという。作ったのは余り評判の良くなかったファイザー社と、製薬に関して殆ど実績のないモデルナ社だという。そしてそのワクチンは、ウィルスの外側につき出したスパイクタンパクをコードしているmRNAを成分としているという。アストラジェネカ社のワクチンも、スパイクタンパク質をコードする遺伝子をアデノウイルスの中に入れ込んだものだという。頭を抱えた。コロナ感染症で種々の障害を起こす原因がスパイクタンパク質であることが分かっていたからだ。どうして3社がそろいも揃って、毒性タンパク質であるスパイクタンパク質を体内で作らせるという選択をしたのだろう。抗体を作らせるためであれば、ウィルスの他の部分でも可能であるに違いないのにである。すごく嫌な気がした。

 さらにだが、この新型コロナワクチンと呼ばれているものは、従来のワクチンの定義からはみ出たものである。今でこそ核酸ワクチンというカテゴリーが作られ当たり前のようにワクチンということで話が進んでいるが、少なくともこのコロナ騒ぎが始まる前までは、ワクチンに分類されるものではなかったのである。だから、このブログの中ではワクチン擬という表現をしてきたのである。コロナウィルスはどこにでもいる風邪を引き起こすウィルスである。このウィルスは根絶できるようなウィルスではない。免疫も余り有効ではない。だから、毎年多くの人が何度も風邪を引く。新型と命名されたコロナウィルスであってもこの性質は変わらない。少しだけ症状が酷いかもしれないが、しばらくすれば毒性も治まるべき所に治まり、普通の風邪化して行くと予想していた。尤も、重症化した場合はスパイクタンパク質の影響で全身に思い掛けない症状が出る可能性があるため、これを抑えるための薬剤は必要だなと考えていたわけである。

 このウィルスの増殖を抑える薬剤として候補に上がったのがアビガンとイベルメキチンである。アビガンは見るからに催奇性がありそうな気がしたが、緊急用の薬剤としては効くかもしれないと思った。イベルメクチンはスーパーコンピュータを使った抗コロナ薬の探査での候補に上がった薬剤で、その作用機作から見て最も有望であると思った。外国でよく効いたとする報告もあったのだが、どうしたわけか”イヌの虫下し”と罵られ、なかなか治験の場に現れなかった。両者とも、実に不適切な投与条件による治験らしきものが実施され、効いている可能性のあるデ−タがあったにもかかわらず、効かないという結論になってしまった。余り知られていないのだが、抗コロナウィルス薬であるレムデシベルと同じ日にイベルメクチンも使えるようになっているのだが、医師への通達がなされていないらしく、使えることを知らない医者が多数存在する。

 研究を行っていた時にイムノアッセイ(免疫検定,免疫定量)という手法を使ったことがある。その時に免疫学を少々かじっていた。実験動物に抗原を接種したあと、一定時間を置いて再度接種を行うと抗体の産生が上昇する。この、再接種をブースター接種と呼ぶ。研究者としては抗体が欲しいのだからこの手法は非常に有効であるのだが、ブースター接種を何度も重ねると、 ADE(抗体依存性免疫増強 antibody-dependent enhancement)と呼ばれる免疫システムの異常を引き起こし、実験動物が死んでしまう。RSウイルス、デング熱ウイルスとともにコロナウイルスを標的としたワクチン候補がADEを誘発した事例が知られていた。上で書いた核酸ワクチン類でADE が起こるかどうか、その検証がたった一年でなされているとは考えられない。とても不安だった。

 アメリカにおいては、緊急事態宣言下における緊急承認という形で接種が始まった。日本政府もすぐに追従した。治験薬という位置づけであった。それから起こったことは、今更言っても仕方ないので何も言わないが、とにかく不安であった。このワクチン擬はきっととんでもない事態を引き起こすだろう、コロナ感染症で死ぬ人より、コロナワクチン擬で死ぬ人の数が遥かに多くなると予想した。少々のことは明るいぼやきで済ますのだが、以下はぼやきではなくて愚痴である。

 しかしながら、世の中はこのコロナワクチン擬を救世主のように思いなして、殆どの人が接種を待ち望み、長蛇の列に並んで接種を受けた。隠遁している爺には、この現象を止める術がなかった。せめて親戚だけでもと電話をかけまくったが、陰謀論やねと一蹴された、NHKではそんなことは言うとらん、国がそんなものを奨める筈がなかろうもんと否定された。一応聞いてくれた人も、暫くすると世間が皆打ちよるけん打ったと、気の毒そうに答えてくれた。世の流れにあれこれと抗うのは無駄だなと痛感した。一所懸命伝えたいことが、全く伝わらない、今までの生活の中で何度となく経験したことであるとはいえ、今回の件は命にかかわる。そう思うと、この事実は極めて重い。

 要するに、国民を殺すことを目的にしたワクチンを国が奨める、そんなことがあるものかという実にまともな意見が、私の意見の前に立ちはだかっているのである。正直な話、私もそう思いたい、そう思って暮らせれば幸せだと思うのだが、今の政府にそれは求められないように感じている。統一教会と政治家との癒着、どうして日本は韓国に金を貢げというアジェンダを持つ団体に日本の政治家は靡いてしまうのだろう。正規雇用は首切りがやり難い、不正規雇用を増やして人員整理をやりやすくせよ、且つ正規雇用者を減らし、非正規雇用者の給料を物品費として計上することを可能にせよ、「日本に税金を払う事は無駄である」「何であんな国に(税金を)払う必要なんかあるんですか」などという竹中平蔵が、国会議員でもないのに経済財政政策担当大臣とIT担当大臣になるのか、そんな人達が構成する政府を闇雲に信じていいのか。ああ、言い出したら切りがない。止めよう。

 無力である、非力である、なにくそと気持ちを奮い立たせてはいるが、状況はどんどん悪化して行く。問題は国内問題ではなく、グローバルな問題の一部が国内問題として現れている。ところが、それを伝えるべきマスコミが「増す塵」化しているとすればまたまた無力感を感じるしかない。それ以上にこの危機感を共有してくれる人が実に少ない。仕事を辞めるとき、寺子屋を開きたいと思っていた。10年経ったが、まだ目処が立たない。本人がロートル化してしまって、今ではアホロートルである。これはメキシコサンショウオを貶めたわけではない。阿呆なロートル爺であると再確認した言葉である。

 人口を減らすためのワクチン、つまり殺すためのワクチンの存在を認めるか認めないかという判断に、多分、いや間違いなくその後の思考の分岐点がある。善良で私より遥かに良心的な人々は、そんなものはないという確固とした前提の上で考えている。その考え方は間違ってはいない。どう考えても、それが間違っていると批判するのは無理だろう。だが、だがである。

 私が、大学の4年頃だったと記憶している。シンクタンクであるローマクラブが発表した「成長の限界」は、MITのデニス・メドウズ教授らの研究チームが、このまま人口増加や環境汚染などが続けば、資源の枯渇や環境の悪化により100年以内に文明の成長が限界に達すると警告した衝撃的なレポートである。マルサスの人口論を基盤にした内容で、人口増加を抑えなければ、カタストロフ的文明の崩壊が起こると予言したのである。勿論、100%信じたわけではないにしても、在る程度の真実を含んでいると思った。ビアフラやエチオピアでは、信じられないような飢餓が進行していた。ビアフラの飢餓はナイジェリアとの内戦に由来するものであり、少しばかり色合いが違うとは思うものの、環境容量を基礎にした人口問題と言う捉え方にも合理性があるだろうと感じていたのである。先日破壊されたジョージアのガイドストーンは、余りにも過激過ぎるとはいえそうした危機感のもたらしたものだろう。

 食糧不足を定期的に起こす地域、ここに食料援助を行う。人道的立場から見れば、それは正しい。しかし、常習的食料援助で生き延びた子供たちが、大人になってさらに子供を産む、人口が増える、また飢餓が起こる。世界は、この地域にいつまで援助を続けることが出来るのか。このサイクルを繰り返した最後に何が起こるのか。カタストロフである。自明なことだが、その時代においても色々な矛盾はあった。食糧の分配、富の偏在、植民地政策故の農業の変質など、これらを解決できれば、そんなことは起こらない。そういう意見もあった。正直な話、私はその二つの見解の狭間で、振れ続けていた。

 近年、生活水準の向上と女性の社会進出が達成されたように見える国々においては、出生率の低下が著しくなった。先進国と呼ばれる国々では人口の伸びが止まった。しかし、発展途上国においては人口増は続いている。発展途上国においても、生活水準の向上と女性の社会進出が達成されれば、人口の増加は止まるのではないかと期待していたのである。いましばらく、食糧の分配、資源の分配を適切にやれば、カタストロフを避けられる可能性が出てきたなと思っていた。

 人口とは国力である。いわゆる先進諸国が、途上国の人口増と自国の人口停滞・減に危機感を感じ始めたのである。いわゆる南北問題だと思う。政治の表側では単なる南北問題として捉えられているが、裏側ではガイドストーンに書いてあるような過激な人口抑制を主張するグループが、大きな影響力を持ち始めていたのである。このグループがWEFを中心とした世界の富裕層の集まりである。このまま人口増が続き、全世界を巻き込むカタストロフで膨大な数の人々の死を起こさないためには、今何らかの手段で間引きをしたほうが苦しむ人の数が少なくて済むという理屈であるようだ。もっと露骨に言えば、今なら80億人のうち75億人を殺せば済むが、将来100億人になれば95億人を、120億人であれば115億人を死なせねばならない。75億人の犠牲で済ませたほうが人道的だろうという理屈である。彼らの発表したアジェンダを読むとそう読める。現在、富と知識と技術と力を持つ富裕層が、そうした理論を基に間引きする行動を起こしているように見える。ウィリアム・ソウルゼンバーグの著書、「捕食者なき世界」などを読めば、そうした発想が出てくるかもしれない。

 では、彼らのその行動を認めるかと問われれば、どこかで認める気にはならない。会社が不況で人員整理という首切りを行う。最前線で辞表を取りまとめた人事担当者は、集めた辞表の一番上に、自分の辞表を置く。ところが、ビル・ゲイツは、十年以上前から米国の農地を買い占めを始め、今では全米一の大農場主になっているし、Amazonのジェフ・べゾスまでが手あたり次第、農地を買いだしたという。我々は肉を食う、お前らは死ね、死ぬのがいやならコオロギを食え。彼らには自分の辞表を一番上に置くという美学はなさそうだ。

 彼らは軟着陸を目指すのではなく、ハードランディングの道を選んだように見える。そういう意識を持って新型コロナ、コロナワクチン擬、サル痘、合理性のない行動制限、マスク問題、二酸化炭素削減、窒素削減などを見るのか、ただ単なる疫病や地球環境問題に基づく社会の混乱と見るのか、そこに世界観の分岐点がありそうだ。でも、いつも少数派だもんな。私の意見はいつも異端だ。ここを理解した上で、自らは安全な場所に置き儲ける方法を思いつかないこともないが、そんな行動は自らの美意識が許さない。ただ自虐的にぼやくしかないのである。寺子屋をやりたいな。思考力のある若者を育てたいと切に願ってはいるのだが・・・。また、陰謀論者と揶揄されるのだろうな。さあ、今日もまた草刈りだ。

 

 

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