コーヒーは効くね〜

 朝から雨である。薪運びの疲れで、朝から極めて気分が悪い。寝ていたいと思ったのだが生憎今日は民生委員の定例会の日で、出席しないわけにはいかない。痛い肩と首、重たい頭を振りながら参加してきた。この定例会、出席者は楽しく感じている人々と、仕方ないかと受け止めている人々によって成り立っているようだ。その人間模様はそれなりに興味深い。実は、体調が悪いのには訳がある。昨日疲れ果てていたので、夕食後すぐに寝てしまった。夕食後に寝るのはよくあることで21時頃には復活し午前2時頃まで本を読んだりブログを書いたりするのだが、昨日は復活後風呂に入ってまた寝てしまった。起きたのは零時頃である。定例会に提出すべき資料があったのでこれを書き始めた。

 だが、本当に疲れていたようで全然進まない。仕方なく冷蔵庫の中を捜したら缶コーヒーを発見した。半年ぶりくらいにこれを飲んだ。そして午前2時頃まで起きていた。それから寝たのだが、昨夜は、いや今朝は全く眠れない。日本茶であれば、玉露でも抹茶でも煎茶でも少々濃いものを飲んでも眠れないかった経験はない。とうとう6時頃まで起きていた。それから1時間半くらいウツラウツラしただけだ。コーヒーのカフェイン量は緑茶より多いとは思えない。おかしいな。アンフェタミンでも入っていたのではと馬鹿な邪推をしながら起きていた。アンフェタミンが含まれていれば、身も心もシャキッとするはずである。身体のクタクタはそのままだった。お茶のカフェインよりコーヒーのカフェインは効くなどと、非科学的なことを呟きながら半日を潰してしまった。

 

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来客と雑用

 このブログの読者数はあまり増えないのに、近頃自宅への来客が急に増えた。来客が多いということは少なくとも嫌われてはいないと言うことで喜んでおこう。博多に住んでいたときは年に数人もいなかった客が、現在では10倍以上になっているようだ。来客の話はまあいいや。

 雑用の話である。一応農家である。従って農作業は雑用ではない。では、何をしているのか。再来年用の薪の運搬である。近所のSさんが、ナシ畑の梨の木を切った。大量の薪の原料がでたわけである。数日前の夕方、彼からあの梨の木を引き取るかと尋ねられた。いただきます、是非。それで決まった。3日ほど前から時間の合間に、この薪を薪棚のある山の畑に運んでいる。このブログを読んでいる数人の人は知っていると思うが、30年以上経った梨の木、それを1.8m位に切ったものは、1本で50Kgを超す場合もある。実に重い。軽トラの荷台にこんもりと積むと、空気圧を上げていてもタイヤは下膨れになる。多分1トンはゆうに超えているだろう。

 顔見知りの警官に捕まるのは遠慮したいので、派出所の近くは通らない。本当にこんもり積むと、ハンドリングが心許ない。そこで、少しばかり控えめにこんもりと積み、パトカーの通らない峠道を通って山と山を行き来している。現在4トンくらい運んだかな。残りが10トンくらいありそうだ。それらを運び終わったら、玉切りして長さを揃え、それから薪割りという運びになる。去年は薪の収集量が少なかったので、今年は多めに集めるつもりだ。11月中に山にある15mサイズの薪棚に収納し、残りは今年の消費に伴って空いてゆく自宅の3台の薪棚に積んでいく予定だ。冬場でも汗だくになる雑用が続くのである。腕と肩と背中と腰が痛い。もうすぐ、膝も痛くなるだろう。身体が筋肉痛の塊になる。

 さて、今年は米の売れ行きが例年になく早い。以前書いたように、備蓄量を増やしていたのだが少々心許なくなってきた。昨年産の古米がいくらか残っていたのだが、これを仲買人に売るのは止めた。昔の庄屋さんは、稲刈りが終わってすぐに新米を食べるのは生活に余裕のない貧乏人だと言ったそうだが、私も人には新米を売って自分は古米を食べることになってしまった。救いは、作っているヒノヒカリという品種が味の劣化が少ない品種であること、さらに低温保管庫で保存しているため、味の劣化がほとんどないということだ。それは良いとして、私からお米を買って食べている人のほうが、間違いなく私より裕福であるようにみえる。客筋が良いと喜ぶべきかな。確かにどう見ても私は庄屋さんという柄ではない。考えてみれば、何かしら作付けしている農地の半分以上が借り地である。とすれば、小作さんか。大作でも、不作でも豊作でもなく、田子作でもない。小作さん、結構しっくりとくる響きだな。大規模すぎないところが良い。どこかで使おう。

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嫌な予想が当たるのは嬉しくない・・・追記あり

 新型コロナ感染症について、あれこれと拙い知識を基に書き続けているのだが、望ましくない予想が当たるのは嬉しくないものだ。この騒ぎが意図されたものかそうでないのかは分からないが、近頃いよいよおかしくなってきた。読み返して欲しいのだが、8月30日に「コロナワクチンはきっと迷走を始めるだろう」というタイトルで、ワクチンの早期完成には疑問が残るという内容の記事を書いたし、数日前にも「ちょっとした妄想です2」の中でコロナワクチンへの疑問を書いたのだが、この予想が現実となってきたようだ。  

 先月、英国のオックスフォード大学とアストラゼネカ社が共同開発中のワクチンの治験において、参加者に原因不明の疾患が見られたため治験は一時中断された。その後、幾つかの国で再開されたが、米国ではなお停止されている。付け加えれば、この会社は. 肺がん治療薬イレッサを販売していた会社で、その副作用によって多くの患者が間質性肺炎を発症し、死亡している。薬害イレッサ事件と呼ばれている。https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-09-08/QGD081DWRGG001

ところが10月12日には、製薬大手のジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が、開発中の新型コロナウイルスワクチンの臨床試験(治験)において、治験参加者の1人が病気になったため、このワクチン候補のすべての臨床試験を一時的に停止したと発表した。https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-10-13/QI48HCT1UM0X01

 さらに、米製薬大手イーライリリー(Eli Lilly)は13日、同社が開発する新型コロナウイルスに対する人工抗体医薬品の臨床試験(治験)について、安全性の懸念から第3相試験を中断したと発表した。問題の詳細は明らかにしていない。https://www.nikkei.com/article/DGXMZO64970110U0A011C2000000/

 人類は免疫のシステムについて、その詳細を理解する段階に至っていないと私は考えている。免疫のシステムは外界の異物から身体を守るシステムと考えている人が多そうだが、決してそんなことはない。一つ間違うと、本人に対して牙を剥きかねない極めて難しいシステムである。免疫についてある程度の知識をと云うのであれば、多田富雄氏が書いた「免疫の意味論」をお薦めする。出版されてもう30年近く経つ本だが古さを感じさせない好著であると同時に、読んだからといって完全な理解が得られるわけではない。この本が書かれて30年近くたったが、免疫システムに対する人類の理解が深まったとも思えない。免疫反応において、言い方は悪いが行き当たりばったりのメカニズムがその中枢に存在しているのである。その制御しがたい免疫システムを自在に使おうという発想自体があまりにも僭越であると私は考えている。

 ここまで書いてアップしようとしたのだが、どうしたわけか寝てしまってそのままになっていた。そしたら、さらに嫌なニュースに出会ってしまった。原報はNatureの記事なのだがhttps://indeep.jp/mutant-strains-of-the-new-corona-has-reached-eighty/を見た方が分かりやすい。但し、報告そのものではなくこのブログ主さんの解釈も入っているので、そこは少々注意して読む必要がある。簡単に言えば、コロナウイルスの感染に関わるスパイクタンパク質にたくさんの変異があり、現在作られているワクチンが効果を示さない可能性、いや蓋然性があるという内容である。このことは最初から予想されていたことで、RNAウイルスに対するワクチンがあまり有効ではない第一の理由である。さらにだが、こうした変異体の中には、毒性と感染性をなくした株と同時にそれらを強化した株が存在する。スペイン風邪の第2波と第3波が毒性の高い株に変異して流行した事を思い出させる。

 さらにだが、これから気温が下がり湿度も低下すると、インフルエンザやコロナウイルス感染症も流行しやすくなることは間違いない。現在の情勢から判断すると、真冬に新型コロナウイルスの感染者数が激増するのは間違いないと思う。冬の感染爆発を前提にして今から各自が備えをしておく事をお薦めします。困ったことに、感染初期にインフルエンザと新型コロナ感染症の区別は難しいでしょう。病院の対応がどうなるのか不安です。今流行っている新型コロナウイルスの再流行であればまだ良いのですが・・・。

 朗報かどうか分からないが、日本政府がアビガンを来月には認可するという報道がある。富山県の企業群が、大量生産に向けて動き始めたという。これが本当に効くのなら朗報だと思うが、化学構造をみると畸形誘発などの副作用もさもありなんという気になる。とはいえ、ワクチンに希望は持てないと考えているので、治療薬としてのアビガンが有効である事を願っている。

 追記であるが、昨日レムデシビルは効かないとWHOが暫定的ではあるが発表したとの報道があった。https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201016/k10012667581000.html この薬の認可に関しては政治的な背景がありそうで、私はほとんど期待していなかった。予想通りという感じである。治療というか治験というか、参加された方々に副作用が出ているのではないかと心配である。さてこのニュース、上のサイトで読んだのだが、我が家にはTVが存在しないだけでなくスマホも持っていない。車載のTVはアナログ用で、現在は雨降りの音がするだけである。そもそも、車にTVを付けるなと思っている。書き方が微妙だと思うが、上のサイトも動画は見ずに付記された文章を読んだだけである。TVの視聴料を払うようにと先日来られた人がいたのだが、これもNHKのニュースを利用しているということになるのだろうか?TVも車載のTVもスマホもないんですよと支払いを拒否すると、反社会的な人であるかのように見られる昨今である。視聴料を払っていないので批判を控えているが、TVを買い視聴料を払うようになったら、このサイトで厳しく批判しそうな気がするのだが?

 

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殺戮現場を目撃

 先日、長閑な話を書いた。次の文章である。

9時過ぎ頃から蝶が飛び始めるのだが、思いがけなくセンダングサでの吸蜜が頻繁に起こっていることを知った。畑の入り口にセンダングサの群落がある。切っても切っても新枝が出てくる植物で、季節が進むと衣服に種子がくっついて面倒なことになるため、除草剤でも撒こうかと思っていた。ところが、この草の花にヒョウモン蝶が集まって吸蜜している。ヒョウモン蝶の仲間は、よく似た斑紋を持つ種が多い上に、雌雄で全く違う斑紋を持つ種もいるため、いつも通りこの蝶が何ヒョウモンであるかは分からない。そしてヒョウモンだけではなく秋型で少し小ぶりのナミアゲハやモンシロチョウまで吸蜜している。

 上で書いたことに間違いはない。このセンダングサにはチョウだけではなくミツバチもたくさん来ている。何だか、秋の澄み切った空と日射しの中で、蜜を求める昆虫たちの団欒の場のような印象で見ていたのである。ところが世の中、そんなに甘いものではなかった。スズメバチがこの花の周りをゆっくりと飛び回っていた。大きさからみてキイロスズメバチだと思うのだが、このスズメバチ、花蜜を求めてきたのではなく吸蜜しているミツバチを狩りに来ていたのである。ホバリング気味に飛んでいたキイロスズメバチが急降下すると同時にミツバチを捕獲し、素早く少し離れた木の枝に止まり肉団子にしてどこかへ運んでいた。センダングサの群落は、長閑な吸蜜の場ではなく、実に凄惨な殺戮の場であったということだ。

 昔の話だが、オオスズメバチがミドリヒョウモン(多分)を空中で捕獲する場面を見たことがある。百日草の花の上に着陸したオオスズメバチは、すぐに羽を切り落としチョウの身体をかみ砕きながらかなり大きな肉団子にして飛び去っていった。子供の餌にするとはいえ残酷な奴だと思いながらも、そういう生態学的位置にいるのだなと考えていた。彼等の行動に善し悪しはないのである。昆虫の中で、ある程度以上の空を飛ぶ昆虫は、エネルギー消費が大きいため、草食ではなくカロリーの高い蜜やより小さな昆虫を餌にするものが多いようだ。食べる虫が小さいが故に、さほど残酷であるとは感じないが、トンボもまた凄まじい生き物である。

 

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そろそろ本題に戻りたいのだが

 なかなか疲れが抜けない。植えたばかりの大根が芽を出し、本葉が展開し始めたばかりなのに、もうこれを筋だけにするほど食べる虫がいる。この筋だけになった葉っぱを食べれば、食物繊維の塊だ。もちろん根際で切ってしまうネキリムシもいる。放っておけば全滅に近い被害になることは間違いない。植え付ける前にダイアジノン製剤でもすき込んでおけばネキリムシの被害は免れたと思うが、有機リン剤であるダイアジノンを使う気にはならなかった。何とかせざるを得なかったので仕方なくすごく古いパダン水溶剤という農薬を使った。(パダン水溶剤の成分であるカルタップの歴史が長いのであって、パダン水溶剤は自体は古くない)さらに、古いとは買ってから古くなったという意味ではない。つまり、昔から使われているという意味である。要するにダイコンには適用のある薬剤が色々あって、何を使うかは馴染みと好みの問題であり、一旦何かを使った場合、時には抵抗性が発達しないように作用メカニズムの違う薬剤を選択すると云うに過ぎない。

 昔々、阿蘇の昇仙峡でミヤマキリシマの花を食べるキシタエダシャクが大発生したのだが、その時の調査に同行したことがある。その時のミヤマキリシマは本当にボロボロだった。エダシャクの生育密度調査をやった後、試験区を設定していろいろな農薬を散布し、その効果を調べたのである。一週間後に再度訪れて、どの農薬が効いたのかを調べたのだが、前述のパダンが最も効いていたという記憶がある。実はこの時までパダンについては何も知らなかった。単に農薬という括りの中で知っていたに過ぎない。調査が終わった後、パダンについて少し調べたのだが、思いがけなく面白い化合物だった。

 魚釣りで餌として使われるイソメという生物がいる。もちろん、イソメにもいろいろな種類があるのだが、通常アオイソメと言われる釣り用の餌として使われる生き物はネライストキシンと呼ばれるちょっと変わった毒を持つ。 この毒の性質について1960年に水産増殖という学術誌に報告が出ているので少しだけ引用する。

1) 恒温動物に対する麻痺毒として知られていたイソメ毒は, 魚貝類に経口的に与えた場合は無害であるが、飼育水中に加えると飼育動物に強い麻痺作用が起こる。
2) 飼育水中に加えたイソメ毒の毒性は, pHの値に大きく支配され, アルカリ域では毒性を示すが、酸性域では殆んど無毒となる。
3) イソメ毒はイソメの体表部組織中のみに含まれ、 他の部分には存在しない。
4) イソメ毒はイソメの死後速かに体表にしみ出るが、 生時に分泌されるようなことはない。
5) ゴカイ、 イトメ、 クロイトメなど他の多毛類中にはイソメ毒のような毒は検出されない。
6) イソメ毒とフグ毒とを比較すると、 前者は恒温動物に対しても、飼育水に加えた場合は魚貝類などの変温動物に対しても 麻痺作用を示すが、後者は相当量を飼育水中に加えても魚貝類に対しては麻痺作用を示さない。

 海産生物の毒という観点からフグ毒との比較がしてあるようだが、このイソメ毒(ネライストキシン)を殺虫剤へと発展させたのがパダンをはじめとする一群の殺虫剤である。下の図は、「カルタップ、チオシクラム 及びベンスルタップ – 食品安全委員会」の報告書から切り取ったもので、原報のアドレスは下に示しておく。一番右がイソメ毒(ネライストキシン)で、これをリードとして開発されたのが左の3化合物である。パダンは一番左のカルタップを製剤化したものである。昆虫によって取り込まれたカルタップは、昆虫体内で加水分解を受けた後、元の化合物であるネラストキシンに変換されて、ニコチン性アセチルコリンエステラーゼを阻害することで殺虫性を示す事が知られている。

https://www.fsc.go.jp/iken-bosyu/iken-kekka/kekka.data/pc2_no_nereistoxingroup_310410.pdf

 あれこれ書いていたら、何を書きたいのかが分からなくなってきた。そうだ、このキシタエダシャクに対して良く効いたもう一つのものがあった。調査をしていたときに、数匹の幼虫が枝からぶら下がって死んでいたのである。この幼虫を回収して水の中で潰し、その水を散布した試験区においても、キシタエダシャクはほぼ完全に死亡していたのである。いわゆる微生物農薬である。おぼろげな記憶だが、死んだエダシャクから多核体ウイルスが分離されたと記憶している。あのウイルスはどうなったのだろう。そろそろ本題にと思いながらも、あれこれ書き散らしているのだが、この時はT先生やO博士にいろいろと教えていただいた。こうした経験を通して、私なりの自然界の捉え方ができたのだろう。感謝します。

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