いやはや忙しいこの頃です

 5月の終わりにギックリ腰をやった事が原因で、7月終わり頃まで動けなかった。日本の季節の中で最も草が伸びるこの3ヶ月を、腰を庇いながらヨロヨロしていたわけである。ドラえもんである。雑草と呼ばれる名も知らぬ草々が、伸びた伸びた。手入れの悪い畑に目隠しとして植えていたソルゴー(もろこしとも呼ばれる)、2mを超えたようだ。そんなに伸ばして種子を作らせると、来年はそれらが発芽して雑草になると書いてあるのだが、穂にはびっしり種が実っている。雑草であっても沢山実が実るのは嬉しいものである。でも茎はとても堅い。乗用モアでゆっくりと切っても良いのだが、この植物体をワラマルチの代用にしてみようと思いついた。

 ソルゴーの横にトラクターを走らせた後で、そこに秋作のカボチャを植える。いわゆる冬至カボチャである。抑制栽培が可能であるカボチャの種を購入し、数日前から苗を作っているた。良い具合に育ってきたのでこれを移植し、その周りをソルゴーでマルチングして草の生育を抑えだけでなく、果実の敷きわらとして利用しようと云う企みである。ワラに比べてはるかに堅いソルゴーの茎であれば、果実の重さによる沈み込みを抑えることができるのではと期待している。カボチャを収穫した後は、すき込んでしまえば土壌の物理性の改善も期待できる。さてどうなるか、11月には答えが出るだろう。

 世界では食糧危機が叫ばれている。アメリカの西部、ヨーロッパ、中国は干ばつらしい。ロシアとウクライナの小麦も輸出がほぼ停止している。インドは米の輸出を停止し、パキスタンは国土の半分が水に沈んだという報道があった。そうしたニュースに特段影響されたわけではないが、今年は秋ジャガをかなり大目に植え付けることにした。季節的には一寸早いのだが、体力を考え植え始めを2週間ほど前倒しにしたわけである。秋作に適したジャガイモは男爵系の品種である。現在の所、男爵20Kgとデジマ20Kgを植え終わった。台風が通り過ぎた頃には芽が出るだろう。秋作には向かないといわれるメイクイーンの売れ残りが、40Kg以上コンテナの中で発芽している。物は試し、これも植えることにする。こうやって無理を続けているのだから、ギックリ腰が完治するわけがない。朝は地獄の一歩手前である。

 5日前だったかな百舌の声を聞いた。3日前から、鈴虫の声が聞こえるようになった。日が暮れたあとの風が涼しくなった。昼間の気温が30度を軽く超える状況とはいえ、季節は進んでいるようだ。それにしても忙しい。9月の4日に町内清掃がある。それまでに畑の外縁の草刈りをしておかねばならない。返還予定の畑の草刈りも期限が迫ってきた。カミキリムシの被害を受けているクリの木も実を付けたまま何本か倒れている。田んぼには電柵を設置しなければならないし、田んぼの内部に雑草が群生している。何とかせねばならない。作業を行いながらあれこれと世情について考えるのだが、夕食をとったあと一眠りすると全てを忘れている。いやなことが多いので、その方が幸せなのかもしれないな。

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