昨日は朝から寒かった。明日というか今日なのだが、最低気温が-3℃、最高気温が2℃という予想である。さすがに戸外での作業をする気にはならない。そうすると朝寝坊ができると思い、つい夜更かしというか遅寝をしてしまう。昨日も積雪があり一日中寒かったのだが、午後少しだけ日差しが出たので、近くの本屋に行った。人口3万人程度の小さな市にある本屋さんである。品揃えは漫画やアニメ、実用書などの売れ筋の書籍が主体である。少々寂しく感じるとはいえ、経営を考えれば文句は言えない。頑張って生き抜いて欲しい。
小さなスペースだが科学書のコーナーが存在する。先日、このコーナーに配架してあったNewton別冊 「三角関数改定第二版」を買って読んだのだが、いろいろと忘れていたこともありとても面白かった。というわけで、昨日は「虚数がよくわかる改定第二版」を買ってしまった。学生だった頃は、数式の計算にばかりに捕らわれてこの式にはいかなる意味があるのかという視点が希薄であった。この歳になると試験はないし少しだけ視野が広がっているため違った意味で数式を楽しむことができる。数式の処理なんて得意な人に任せて、虚数の導入によって数学の世界がどう変わったのかという視点から見ると実に楽しい。16歳の頃ブルバキの「数学原論」を読んでいた I 君は、あの頃からこの面白さを楽しんでいたのかと思うと、少しだけ悔しいな。複素平面上を回転するeixのグラフを複素平面に垂直方向に引き伸ばして、その実数部を見ればよく見慣れたcos xのグラフが得られるし、虚数部を見ればsin xのグラフが得られる。eix = cos x + isin x (オイラーの公式)を見れば当たり前のことだが、古代ギリシアの哲学者プラトンが考えた「洞窟の比喩」を思い出してしまった。ここで x に πを代入すると有名なオイラーの等式 eiπ + 1 =0 が得られる。ネイピア数である e 、円周率であるπ、虚数単位である i 、乗法単位元である 1、そして加法単位元である 0 が、こんなきれいな形で表されるなんて奇跡である。
ということで午前3時過ぎまでの夜更かしをしてしまった。まあ8冊ばかり買い込んできたので、良い本があったらそのうち紹介します。時々書いているが夜更かしが常軌を逸してきたのではないかと、少し反省している。これが原因で疲れがたまると、肩凝りと耳鳴りがする。肩凝りは揉んでもらうと気持ちが良い。不幸が先にあって、それが解消するときに幸福を感じるということである。耳鳴り、どこかでニイニイゼミが鳴いているようで、余り気にしていない。今日は寒いのに蝉が鳴いてるなどと口走って、顰蹙を買う場合がある程度である。それはそうと、世の中には、地震の前に耳鳴りが酷くなる体質の人がいるという。私の耳鳴りはそんな役には立たなそうだ。そうした予報に使いたければ、生活を規則正しくして体調を一定におかねばならない。行き当たりばったりのこの性格では、そんな几帳面な生活はできそうにない。
とはいえ、女性セブン2021年3月4日号に「巨大地震が連動「スーパー南海地震」 死者数50万人規模の推測」という記事が出るようだ。煽り記事に違いないと思う、でも何だかいやだな。明日は長靴でも買いに行こう。いや、普通に使っている農作業用の長靴です。