年賀状、ようやく書いた

 新しく購入したマックに昔のデータが残してあった。そこで、昔使っていた古い宛名書きソフトのDVDを引っ張り出してインストールした。そこまでは良かったのだが、いざ宛て名面を編集しようとしたら、フレームがダウンロードできない。悪戦苦闘したにもかかわらず、どうしようもない。調べてみたら何でもない、サポート期間が過ぎていた。現在売られているバージョンのものを買えばいいかと安易に考えていたら、現在のバージョンには私のマックのOSが古すぎて非対応である。旧バージョンで3年前の住所録をかろうじて見ることができたので、csv形式でエクセルに書き出そうと思ったのだが、コンマ区切りでの出力が上手く行かず、これも断念した。

 仕方なく、残しておいた裏面の絵だけはPowerPointに移し、新年の挨拶文を挿入して印刷、その後Wordを使って、表面の自分の住所を印刷、宛て名は手書きで行うことにした。書いてみるとわかるのだが、いやいや漢字を忘れている忘れている。読めるのだが書けない字の多さに驚く。麒麟の麟、畷、渡辺さんの辺の異体字の数々、桑にも桒という異体字があったな。異体字という表記そのものに異體字という表記があるくらいだから仕方ないかもしれない。ご本人は自らの姓名を大事にしているのであろうとおもえば、勝手に変えるわけにもいかない。PCにひらがなで入力し、字体を決めたあと拡大して何度か練習しそれから年賀状に転記する。

 そう書けば、ある程度スムーズに書き進んだように聞こえるが、そうでもない。万年筆マニアである私は、ボールペンは殆ど使わない。ところが、インクジェット用の年賀状に万年筆で書くと、インクが滲んできれいに書けない。水性ボールペンも0.7ミリのやつを使うと少し滲む。ジェルインクを使った油性ボールペンであれば良いと感じたが、万年筆を使い慣れている人間としては、筆圧の強さに違和感があった。結局、水性ボールペンを少し早めに動かして滲みを少なくするようにして書いた。でも、そうすると字を間違えるのです。いやいや大変だった。元旦の夕方に6割ほどの賀状を投函し、2日の夕方に残りの4割位を投函した。明日はまた、出していない人からの年賀状が届くだろう。初詣でどころではない。

 年賀状、出さない人が増えてきたという話を聞いていたが、今年はコロナのせいで投函数が多かったと聞く。とはいえ、PC上で宛て名と裏面を印刷して投函するだけの賀状であれば不要に感じる。私は、原則として宛て名面と裏面の絵の部分は印刷し、少し残したスペースに肉筆で近況を書くというスタイルで通してきた。今後は、全部印刷の賀状に対しては返事を書かないようにしようかと思っている。もっとも、裏面の絵や写真に力を入れている方もいる。こうした人についてはその絵や写真から現況が読み取れるし、気持ちもわかるので、賀状の交換をやめるつもりはない。50年近く、賀状の交換は続けてきたが一度も会ったことのない人がいる。街で出会っても絶対にわからないと思う。互いにやめるきっかけを掴みかねているというのが実態だろう。どこかで、卒年賀状の連絡をすべきかなと思っているが、なかなか踏ん切りがつかない。

 今年も、文句の多い爺として生きていくしかなさそうだと、心から思っている。この歳になってそう簡単に変わるとは思えない。周りから見れば、実にこっけいなものであると認識している。従って、こうした拘りは自分に対してのものに限定し、他の人に対して強制するべきではないという原則は守るつもりである。

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