昨夜、午前零時頃から降り始めた雨がまだ降り続いている。しばらく降っていなかったのでいい雨だと言えばいい雨だが、タマネギの植え付けがまだ終わっていない。これを植え終わった後に降ってくれるともっと有り難かったのに、などと自分に都合のよいことばかり考えている罰当たりである。寒冷前線でも通ったらしく少しばかり肌寒い。秋雨、秋霖と言うには少しばかり季節が進みすぎているようだ。冷え冷えと降り続く晩秋の雨を意味する冷雨という表現が適切だろう。雨が降ると何もすることがない。することがない上に何となく肌寒いというのは精神的によろしくない。気持ちまで冷え冷えとなるからだ。コロナ鬱になりそうな人々にとっては好ましくない天候である。
こんな日は昔話しかないのだが、大学にいた頃学生の健康状態には気を使っていた。顔色、動作、声のトーン、会話の速さ、講義で座る位置などを、密かにチェックしていた。もちろん直ぐにプライベートなところまで踏み込むことはない。ただちょっとだけ面白い傾向に気付いたかもしれない。東京に住んでいる人は九州に行くということは南へ行くと思っている人が多いのだが、鹿児島や宮崎のように太陽に近い県は別として、北九州に来るのであれば、西に、そして裏日本に来るだけである。冬の福岡市や北九州市は裏に本であるが故に晴れの日がとても少なく寒い。まして日の出が東京より1時間ほど遅いので、朝はとても辛いのである。これが原因かどうかは分からないが、日照時間が長い地方から来た学生は冬場に鬱っぽい症状を示しやすいのである。当然個人差はあるしその年の気候にも関係するため確定的なことは云えないが、まあそういう気遣いをしていたというだけである。
夕方になっても雨は止まない。気分を変えるために薪ストーブに火入れをすることにした。7年近く手入れをしていないストーブで、今月の10日にオーバーホールしてもらう予定である。外見は全く痛んでいないが昨年の後半に蓄熱板が割れてしまっていた。こうなると副燃焼室にも損傷が来ているだろうと考えてのオーバーホールである。見積もりをとったら、約10万円ということだった。7年使って10万円、年に14,200円なら悪くはないかと思った。しかし、薪集めの労力を時給に直せば、灯油代とどんな比較になるのだろう。暖かさの質が気に入っているので細かいことは考えずに、トロトロとした暖かさを楽しむことにしよう。何しろカーボンニュートラルである。後は湿度のコントロールをどうするか、今年は少し気にした方が良さそうだ。天板上にタライを置くか加湿器を購入するかの二択である。とにかく、火入れは終わった。何とも寝るのが勿体ないほど幸せな暖かさである。