アメリカの混乱

 大統領選挙が終わった後のアメリカの混乱はすごい。トランプ側からもバイデン側からも色んな情報が流れてくる。国内の選挙以上に日本のマスコミの報道が盛り上がっているようだが、新型コロナ感染症の場合と同じく、どの報道が正しいのか全く判断できない状態である。トランプが勝って今までのように我が侭放題の政策を振り回されるのは嫌だが、バイデンが勝って再びTPPに復帰するだけではなく中東への武力介入を強められるのも嫌だ。そう言えば、種苗法の審議も予定されている。どちらが勝つにしてもさほど明るい未来がこの国にあるようには思えない。こんな時期には、今後の外交政策を冷静に構築するための議論が必要だと思うのだが、国会は学術会議の構成員の任命問題で空転しているようにみえる。学術会議はこんな時こそ、外交方針について幾つかのオプションを提議してその存在意義を示したら如何だろう。政府からの委託ではなく、自主的な政策提言こそが学術会議に課せられた本来の任務であろう。視野狭窄になって、目の前の問題だけに翻弄されるべきではないと思うのだが。

 国内ネット上での大騒ぎもそれなりに理解できないわけではないが、所詮他国の問題である。いくら騒いでも外国の選挙である。彼の国の選挙のシステムについての議論なんて、我々の手の届く問題ではない。起こっていることに対して冷静かつ慎重に自主的な判断をするしかないと考える。我々日本人の意識はパックスアメリカーナと呼ばれるアメリカ一強時代の影を強く引きずっているようだ。この国の指導層層は、アメリカに留学してアメリカを第二の祖国であるとする刷り込みを受けた人々が多数を占めている。アメリカとの金脈・人脈はこれらの人々の力と収入の源泉である。これを考えれば、今しばらくはアメリカを必要以上に重視する時代が続くだろう。しかし、今回の大統領選挙にみえるように、アメリカと云う国家の中に大きな混乱と分裂が発生し、その力の減衰が見え始めた。この状況を冷静に受け止めることのできる次の世代の指導者の出現が望まれる。

 いま一つ、この大統領選だけを見ていると民主党と共和党の全面対決のような状況にみえるのだが、そんなことはない。二つの政党間で驚くような政策の違いは無い。二大政党があって、国民の皆さんには自由に選ぶ権利が保障されていますよという幻想をまき散らしているようにみえる。どちらが勝ったとしても、政治献金をしてくれるグローバル企業の望む政策群を進めるに違いない。

 それにしても開票の滞り方は尋常ではない。開票を慎重にやっているという説明で納得できる限度を超えている気がする。ボケないために色々な可能性、つまり妄想であり陰謀論になるだが、両候補ともに負けると刑事訴追されるような弱みーバイデンは不正選挙、あるいは中国からの不正献金、トランプも様々なお金の問題ーを持っていて、この遅延した時間で負けても訴追されないための交渉をやっているのではないか。本当に田舎のジジイの妄想です。信じないでください。しばらくしたら消去します。フフ

 

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