君子、危うきに近寄らず

 秋晴れとはほど遠い日々が続いている。一昨日は凄まじい雷雨、夕べはかなり強い雨だけでなく、山向こうの八女市では竜巻が発生した。植物たちの営みを見ていると、今年は季節の進みが早いようだ。本来なら10月初旬まで続くクリの収穫がもう終わった。まあ、ゴマダラカミキリとシロスジカミキリに寄生されて樹勢が落ちているのが原因かもしれないが、他の人もそんな風に感じているらしい。今年のイネの作柄、8月の半ば過ぎまでは順調だったが、その後の開花期にかけての猛暑で高温障害を起こしたらしく、実の入っていない白穂が目立っている。反当たり6〜7俵くらいではないかというのがもっぱらの噂ではあるが、まあ採ってみないと分からない。草丈は例年に比して1割程度大きいような気がする。稲刈り、普通であれば10月の20日頃なのだが、今年は10日ほど早くなりそうだ。

 昨日の朝、そろそろ水田の水を落とそうと田んぼに出かけた。田んぼには2種類の排水口がある。畦に作ってある排水口と直接横の用水路に続いている暗渠排水口である。まず、水口を閉じる。畦に作ってある排水口から止水板を外して排水開始、次に暗渠排水口を開けようとしたのだが、田んぼの横の用水路は前夜の雨でゴウゴウと水が流れている。、幅・深さともに1m程度のものだが、足場は極めて悪い。もしはまったら立ち上がることができるかどうか分からない。一瞬、新聞記事が頭をよぎる。「高齢者、田んぼの水路で水死」、イヤイヤそんなことになっては本人も大変だが、周りにかける迷惑はそれ以上になるだろう。尻尾を巻いて退散した。君子、危うきに近寄らず。

カテゴリー: 未分類 パーマリンク