仕事を辞めた頃、体重は69Kg、HbA1cが12を越え、空腹時血糖値が200 mg/l に近かった。30分も歩くと足が凝って、眠れないほど痛いことがあった。糖尿病予備群ではなく、十二分に糖尿病、合併症待ちの状況であったと言えるだろう。上記の値が、糖尿病薬を服用しながらの値であったため、それとなく入院を勧められていた。時と場合によっては仕方なく病院に行くことはあるが、基本的に病院も医者も嫌いである。以前、夜眠れない五十肩の痛みで整形外科に行ったとき、ヒアルウロン酸と鎮痛剤を肩関節に注射するという。大事な肩の関節に注射針を入れられてたまるかと思った。冗談じゃない、いやですと答えたら、医者の指示には従ってくださいと言われた。そうですか、じゃあ注射をしない医者を選び直しますと言って帰ってきた。
今回はよく知った医者だったので、入院は死んでからしますと答えて、自助努力することにした。1年ほど、夕食の時間を早め、できるだけ運動量を増やすように心がけてきたが、ほとんど効果はなかった。仕方なく、今年の二月から食事の量を1,600Kcal に制限した。食後の菓子類は食べないことにした。はじめの一ヶ月ほどは、いくぶん空腹感があったものの、次第にそれは気にならなくなった。それから6ヶ月、体重が11 Kg減った。腹囲が12 cm減った。HbA1cが6.6まで落ちた。空腹時の血糖値が100 mg/l 程度になった。
考えてみると、これらの数値は22歳頃の数値である。以前のズボンがすべてはける。シャツも着られる。階段を上るとき、体が軽い。時として、偏頭痛はあるものの、目覚めたときにあった疲労感と手の強張りをほとんど感じなくなった。晩酌はしないし、かなり小食であると思っていたが、それでも過食であったらしい。逆三角形とまでははいえないものの、逆台形の体になった。このまま行けば元気で長生き、良さそうに思えないことはないが、GPIFの赤字がこの一年で13兆円、TICADの基調講演では官民合わせて3兆円の投資をする、え?また、たぶん損するスワップ、などのニュースを見ていると、年金の大幅減額は避けられそうにない。天は二物を与えずか。
そういえば、人口構成も逆台形、こちらは上が死に絶えて台形になるまで、いろんな問題を起こし続けるだろうな。