6/19 農民としては尤も忙しい季節である。持っている土地に生える雑草と一括して呼ばれる草を切るだけでも大変なのに、果樹の摘果・収穫・袋掛け・消毒と呼ばれる病害虫の防除・施肥は欠かせない。さらにこの時期は田植えの季節でもある。草刈り・耕起1・肥料散布・耕起2・代かき、そして田植えと続くのだが、平行して田植機用苗の育成も欠かせない。私はズルをして、苗は農協から購入した。さらに、各作業で使用する機械・器具のメンテナンスも必要である。
要するに、天気と気温と使える時間を考えながら、これらの作業をこなさなければならない。長年やってきた人たちは黙々と手際よく捌いていくのだが、此方人等新米はそんなに上手くできるはずもない。迷路から出ようとする頭の悪いマウスのように、無駄な動きを重ねるばかりである。
昨日、3反の田んぼの代掻きをし、今日田植えが終わった。残り3反の代掻きをするつもりだったが、水が意外に広がらず明日に延期した。今日済ましておけば後が楽になるとは思うのだが、できないことはできない。それにしても、6反も米を作ってどうなるのか不安である。反当たり8俵取れるとすれば、10月には48俵、30Kg袋で100袋近くとれるのである。これをどうやって売るか、頭の痛い話である。
6/20 5時少し前に起床、天気予報を見ると極めて強い雨が降るような予報である。幾分あたる確率の高い雨雲レーダーによれば強雨域の北の辺縁なので、外れる可能性もあると判断し6時頃から代掻きを始めた。この判断は正しかったようで、さほど強い雨には遭わずに10時過ぎには終了。縣濁した土壌粒子が沈殿するのをまって田植えを強行、8割程終わっていやいや正しい気象判断であったとにんまりしていたら突然の強雨、全身ずぶ濡れである。早く終わろうと焦ったのが間違いで、最後の周回時に5条植と3条植の選択を間違ってしまった。こうなるとなかなかやり直しが難しい。3条分の苗を犠牲にして再度周回したのだが、所々に前回分の苗が残ってしまった。
こうなると、田んぼのある場所が少し問題である。「道の駅うきは」のすぐ下で、基盤整備の済んだ田んぼ銀座の真ん中である。観光客のみならず多くの地元の人も通る。どうにかしたいが植え付けの失敗は隠しようがない。明日以降、新米がまた下手なことをしてという話題を提供したようだ。まあ1月もすれば稲も生長して、この失敗は目立たなくなるのだが。