稲刈り完了

 台風被害の修復には一冬かかりそうだが、まあ何とか形はついた。数日前に稲刈りを行い、一昨日玄米を受け取った。天日干しにすれば、もっと旨い米になるかとは思うが、田んぼが湿田気味である。2週間近く晴れが続いたにもかかわらずぬかるむ場所があるため、体力的にとてもできる話ではない。

 今回は初めてコンバインに乗った。コンバインは、ハンドルの遊びが少なく切れが非常に鋭い。車よりも鋭敏に反応する。コンバインの動きに神経質に応答するのではなく、ゆったりとしたコース取りが求められるようだ。この点、田植機の動きにいくぶん似ている。稲作農家になって5年、農作業で使用する機械類を一応経験した。(畦塗り機はまだ未経験である)私より年上の方々が皆使っているのだから使えて当たり前だろうといわれれば、ごもっともだというしかないが、これでようやく半人前の稲作農家になった気がする。

スクリーンショット(2015-10-22 8.03.36)

 残りの半人前は、使った後の機械類の洗浄と整備である。泥濘の中で使った機械には想像以上の泥が付着する。高圧洗浄機で洗浄を試みるが、簡単な話ではない。トラクターを洗うのに2時間以上かかった経験を持つが、コンバインであればその2倍は優にかかりそうである。

 我が家の近くにJAではない民間のライスセンターがある。従って家の前の道路はこの季節に軽トラの通行量が激増する。取り入れたばかりの籾を積んだ軽トラと、脱穀・乾燥のすんだ玄米を満載した軽トラが交錯する。米作りでは利益は出ない、とても飯は食えないと云われて久しいけれど、取れたばかりの玄米を積んで走るおじさん、いやお爺さんたちの顔は生き生きと綻んでいる。

 穫り入れが終わり新米の販売を開始したわけだが、本人はまだ食べていない。古米が残っているからである。多分、あと数ヶ月は古米の生活が続く予定である。

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