6月の末から少し余裕ができたので、放置していた柿畑の世話を始めた。柿は冬の間に剪定を済ませ、芽が出る前に石灰イオウ合剤とかマシン油を散布して、カイガラムシの防除をするものだが、冬から春にかけてはまだ仕事をしていたし、引っ越しなどもあって込み合った枝を落としただけであった。取り敢えず剪定だけは終わったと思っていたのだが、彼等の生命力は私の想像をはるかに超えるものである。4月に一旦は摘蕾と摘果をしたつもりだったのだが、行ってみるとどう見ても柿ではなくブドウの木である。余所の柿より小振りな実がびっしりとついている。枝が重なってできる日陰にも多数の実がある。これはいかんと気持ちを入れ替えて、一寸以上に遅めの摘果を行った。10本の木で3日ほどかかった。1本の木に3時間くらいかかる計算となる。数えてはいないが、1本当たり100個近く落としたのではないかと思う。
今日も、8時頃から午後7時頃まで働いたが、働いてもお金になりそうな気がしない。秋になって本当に売れるかどうか心配である。一寸ばかり摘果後の写真を載せておく。
朝から晩まで、脚立の上り下りをして落とした柿の枝と幼果である。これだけ落としても、秋にはまだ足りなかった思うに違いないのだが、なかなか思い切って落とすことはできない。周りの人に聞くと、皆そうらしい。でも、他人の木であれば、一枝に一つにと云われれば、その通りにできるという。人の心理は難しい。互いに、相手の園の摘果を請け負えばいいのかなとも思うが、これがまたそうはいかないという。