西岡考・・・守備妨害

  日本シリーズが終わった.小学校の1年から3年の間、島原に住んでいた。当時の島原は、西鉄ライオンズのキャンプ地であり、三原監督率いる稲尾、中西、大下、豊田、高倉、和田、仰木、島原、河野、日比野、若生、河村などを見ることができた。必然的に西鉄ファンになった。いまではひいきのチームがなくなったため、いいプレーを楽しむだけになっている。

  そこで日本シリーズだ。最後の場面をじっくりと見たのだが、いろいろと勘違いの批判がネットで乱れ飛んでいるようだ。私も西岡擁護の立場から乱入することにする。

  まず3ボール1ストライクのカウントで打った西岡であるが、これは全く問題はない。この状況では、良い球が来たら打てというサインがベンチからでていたはずである。あの場面ではストレートを待っていたのは間違いない。そこに打てると判断したストレートがきたので打って出た。西岡にはヒットにならなくても外野フライという判断も当然あったと思う。打った球はベルトより少し上であり、これも問題はない。ただそれが、ファーストゴロになったというだけである。ベンチとして、サファテがあれほど苦しんでいたのだから1球待たせるという判断はあり得たと思う。次の投球がストライクであっても3ボール2ストライク、そこから打たせても良い。しかし、西岡ほどの選手がサインの見落としはないと思う。つまり、ベンチは西岡を信頼して彼に賭けたわけだ。

  では打ったあとの西岡についてである。彼はダブルプレーコースに球が飛んだこと確認し、何を考えたかということである。取られた位置は一塁ベースの3 mほど前、2 mほどインフィールドに入ったところである。ここからホームに投げられたボールのコースは走りながら当然見えたはずである。その瞬間、ファーストへ転送されるキャッチャーからのボールのコースを読んだ彼は賭に出る。ラインのギリギリ内側を走り、送球をしにくくすると同時に、転送されたボールがあたるかもしれない瞬間にラインの外側に出て守備妨害から逃げることを試みたのだろう。ルールを知らないなどという批判は成立するはずもない。イチかバチかのプレーである。うまくいかなかっただけである。そうなら汚いとする批判もあるようだが、キャッチャーでもぎりぎりのコースでは審判を騙そうとする。バッターもストライクボールに当たりに行くこともある。私は、西岡選手は最後までベストを尽くしたと考える。最後に、面白いプレーをみた。そして、審判の冷静かつ的確な判断も評価されるべきである。

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