GM作物

  4月13日の西日本は、春の嵐が吹き荒れた。昼になっても気温は15℃に達せず、横なぐりの雨とあって体感温度は10℃以下であったようだ。こんな日には、たまの休みを楽しむべきかもしれないが、別の用事があり結局出かけていくことになった。

  別の用事、ある人からGM作物について話をしてくれと頼まれていた。「物事の判断は良く知った上で行うべきだ」というのが、私の持論である。従って、賛成・反対と言う立場ではなく、GM作物とはいかなるものかという立場からの話をした。グリフォサートを始めとして、遺伝書操作による耐性化の対象になっている化合物群、GM作物として開発されつつある作物群、化合物の毒性と製剤の毒性の違い、ADIを算出する時の基本的考え方、毒性試験の方法、食品の安全性審査、作物への遺伝子導入の方法と導入に伴って起こりうる問題、アレルギーをどう考えるか、種子産業と食糧の安全保障などについて説明したのだが、感動的であったのは、居眠りするヒトが居なかったことである。眠気に襲われたヒトがいたのは間違いないが、それでも眠らないようにと努力されていた。大学の講義とは大違いである。

  話が終わった後も、TPPとの関連、情報入手の方法と情報の質の見分け方、ネオニコチノイドとミツバチの関係などなど、2時間近い密度の濃いディスカッションとなった。聴衆となった人達が非常に意識の高い人達であったのだろう。

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