キジバトと大豆

7/27

  強烈な雨だった。午前中、一寸病院に寄ってから出かけたため、農宅についたのは昼過ぎだった。早速、先週播いていたダイズを見に行ったが、全く発芽していない。おかしいなとよく見れば、発芽した子葉が全て食べられている。庭にいつも飛来しているキジバトのせいだ。チウラムをまぶして播けばよいと耳学問として知ってはいたが、ここまで完璧にやられるとは思わなかった。「あの鳩らめ、どうしてくれよう」とは思うものの、上手そうに食べている姿を想像すると、捕まえる気にはならない。

  播種には一寸ばかり遅すぎるが、気を取り直して再度植えようと考えていたら、次第に雲行きが怪しくなりやがて激しい雷雨となった.昼食を取り、昼寝をしながら回復を待った。しかし、粒ぞろいの雨が降り続いて仕事にならない。こんな日、本来なら刃物を研いだり、機械類油を差したりすべきだが、全てを本宅に置いてきている。縁側から田んぼを眺めながら2時間、あきらめて帰途についた。

7/28

  田んぼに行くと、ヒエの穂が出はじめている。ざっと見たところ100本は越えそうな数である。イネとヒエ、分類学的にかなり近いため、昔は選択性のある除草剤を作るのは困難であった。近年では、結構良い選択制を持つ薬剤が上市されているとはいうものの、もはやイネの草丈を追い越して、穂まで出し始めているヒエに効く薬はない。田植え用の長靴を取り出して、人力での草取りを始めた。途中で疲れたと思っても、座ることは出来ない。ヒエ自体の本数も思ったより多い。引っこ抜いた分をかなり大きめのナイロン袋に入れていたのだが、あふれてしまった。汗が目に入り、息が上がるのだが、手元に水はない。とにかくあっちの端までと、よろめきながら取っていく。いや地獄である。2反弱を終わらせた時点で、ギブアップ。後は次回に残した。

  さて鳩である。雀追い用のアルミ蒸着テープを購入して、これを張ってみることにした。隣の竹林から適当な長さの竹を切り出し、これを打ち込んで支柱とした後、テープを張る。テープに少し捻れを入れておくと、少しの風でも思いがけない視覚的効果が得られる。ポケモンのキラキラ画像と似ているかもしれない。後は、鳩が警戒してくれることを期待しよう。

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