PCRについて再考するつもりだったけど・・・続の続の続き

 ここ数日アメリカ、イギリス、オーストラリアのメディアでは、新型コロナウイルスが生物兵器とする意見が増加している。どの国も中国と政治的・経済的に緊張関係にある国々であるため、それなりの修正バイアスを掛けてみなければいけないと考えている。とはいえ、意図的放出か意図的ではない漏出であるかにかかわらず、このウイルスは世界中に拡散し蔓延してしまったわけである。我々としては何とか対処せざるを得ない状況に追い込まれていることは間違いない。但し、インフルエンザを始めとして、感染者という場合はその感染症特有の症状が出ている患者をさす。ところが、コロナウイルス感染症においては発症していないヒトであってもPCR検査で陽性であれば感染者とされている。困ったことだが、悪意を持って感染者数を操作しようと思えば、とても簡単に操作出来るのである。ここに、PCRについて再考すべき必然性があるわけだ。

 冷静に見た場合、この感染症はさほど問題にするようなものではないと思う。高橋洋一氏は好きな人ではない。だが、今回の小波発言に関してだけは6割程度合意する。現在の感染の広がりは、間違いなくさほど問題にするようなものではない。現在までの総感染者数が771509人に対しなくなった方は3990人である。感染者に対する死亡率は1.8%なのだが、PCR検査を受けていない不顕性感染者が感染者数の10〜100倍いると考えれば、0.2〜0.02%となる。アメリカにおいて、実際に感染した人の生存率が平均して99.98%という数字が出されているようだが、ちょっと低過ぎるかなと思わないでもないが、まあ納得できる範囲の数値である。但し、適切な治療薬の存在が条件であると同時に、後遺症の克服手段は必要である。

 死亡率0.2〜0.02%の感染症に対して、どうしたわけかWHOを先頭にして、すべての国がといっていいほどの国々がワクチンこそがこの感染症を克服する唯一の方策として走り出してしまった。そして出現したのが今までのワクチンの定義から逸脱した、いくつかのワクチン擬である。これについては以前に書いているので、そちらを参照して欲しい。https://bamboolab.yamasatoagr.com/?p=5967

 現実の問題としてコロナウイルスワクチンの接種が始まり、政府が形振り構わず進めようとしているのだが、このコロナワクチンに対しては、全貌を把握するのが難しいほど多岐にわたる批判が湧き上がっている。事此処に至ってしまったとすれば、それらを少し整理して読者の接種するかどうかの判断の一助になればいいと考えて筆を進めることにする。といいながらも最初からいやな予想をしておく。コロナワクチンによる死者の数はコロナ感染症の死者数をはるかに超えるのではないかと恐れている。もちろん、政府は決して認めないに違いないが。

 米国では、5月28日時点で2億9,210万人の新型コロナワクチン投与が行われている。内訳は、モデルナのワクチン1億2,300万回、ファイザー 1億5,800万回、ジョンソン・エンド・ジョンソン1,100万回である。アメリカCDC(米国疾病予防管理センター)のVaccine Adverse Event Reporting System(VAERS:ワクチン有害事象報告システム)の報告によれば、昨年12月14日から5月28日の間に、294,801件の有害事象がVAERSに報告され、その内死亡者は5,165人であったという。一方日本においても、6月10日時点での接種者が約2140万人である。第 61 回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副 反応検討部会、令和3年度第9回薬事・食品衛生審議 会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(何という名前の長さ)によれば、令和3 年2月 17 日から令和3年5月 30 日までに報告された死亡事例は計 139 件、加えて、令和3年5月 31 日から令和3年6月4日までに、医療機関又は 製造販売業者から死亡として報告された事例が 57 件、計196人となっている。こうしたデータが議論の基礎になると思うが、VAERSの数字は本来の数字の1%〜10%しかカバーしていないとの報告がある。日本のデータもその程度の正確さとしてみたほうが良いだろう。

 色々と情報が錯綜していて、何から書けばいいのか戸惑っているのだが、最も重要なことの一つは、コロナウイルス感染症の症状がスパイクタンパク質により引き起こされるという報告だろう。感染がスパイクタンパク質がACE2 受容体を介して細胞への侵入を促すことから、このタンパク質に対する抗体をヒトに作らせておけば感染を抑えることが出来るというストラテジーの基に、ワクチンの設計が行われたと思う。つまり、スパイクタンパク質のアミノ酸配列をコードするmRNAをヒトに注入すれば、人の体内で異物であるスパイクタンパク質が生産され、これに対する抗体が産生される流れになる。ところが、コロナウイルス感染症の症状がスパイクタンパク質によって引き起こされるのであれば、このコロナワクチンはヒト体内で毒素であるスパイクタンパク質を作らせるという矛盾した結果を引き起こす。でも、そういうことであれば、ワクチン接種後の副作用が合理的に説明できる。困ったことに、ヒト体内で壊れにくく修飾されたmRNAがどれくらいの期間スパイクタンパク質を作らせ続けるのかは分かっていない。

 この新型コロナウイルスが人為的に作られた可能性が高まるにつれ、生物兵器としてきわめて悪意に満ちたものであると書いたのはそういう意味である。常識的に考えればワクチンのターゲットとなるはずのスパイクタンパク質自体に毒性が仕込まれていたことになる。人の体内で生産されたスパイクタンパク質は、血流に乗り血管内皮細胞におけるミトコンドリアを破壊して循環器系への損傷を起こしながら、その後、脾臓、骨髄、肝臓、副腎そして子宮に蓄積されるという。さらにスパイクタンパク質は血液脳関門を通過して脳にも損傷を与えることが実証されている。これらのことを知った上で、この新型コロナウイルスを作成したとすれば、まさにマッドサイエンティスト、悪魔の所業であろう。

 いまひとつの問題はADEに関するものである。ADEすなわち抗体依存性(感染)増強についてはウィキペディアの説明で良いだろう。簡単にいえば、ウイルス粒子に抗体が結合することで感染が増強する現象である。こうした現象がコロナワクチン接種後に起こるかどうかについては、なかなか判断が難しいなと思っていたのだが、阪大のタンパク研から、「新型コロナウイルスに感染すると中和抗体ばかりでなく、感染を増強する抗体が産生されることが判明した。さらに、感染増強抗体が産生されると、中和抗体の作用が減弱することが判明した。」とする論文が出た。掲載誌がCellであることから、まあ信頼していいだろう。これは嫌な報告である。この新型コロナワクチンが実用化を急ぐ余り、動物実験をスキップしているからである。さらに、同種のコロナウイルスであるSARSやMERSウイルスに対して試作されたRNAワクチンにおいて、実験に使用したネコ、フェレットがすべて死んだため(これ以外にも理由があるのかもしれないが)、実用化されてこなかった経緯があるようだ。余りに急ぎ過ぎたのではないだろうか。これらのワクチンを製造している製薬会社が、販売に当たって問題が起こった場合の免責を求めた理由がここにあるのかもしれない。

 今必要なのは、不完全なワクチンではなく感染した時に使うことの出来る薬である。また、武漢ウイルスとして中国だけを悪者にしてしまおうとするような流れがあるが、この新型コロナウイルス感染症で、誰が利益を得たのかとする立場からの判断も必要だろう。別に、中国を免責するつもりはない。しかし、意図的なアウトブレイクであれ、意図的でないアウトブレイクであれ、このウイルスを作りそれを利用しようと画策したグループが後ろにいるだろう。金銭的利益を求めたのか、政治的権力の維持強化を求めたのか、色々と年寄りの妄想は広がるばかりである。ナオミ・クラインの世界が見えてきたように感じている。

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