PCRについて再考するつもりだったけど・・・続き

 1984年からアメリカ国立アレルギー・感染症研究所 (NIAID) 所長をつづけてきたアンソニー・スティーヴン・ファウチ氏が、余りにも危険であるという理由でアメリカ国内では禁止されたウイルスへの機能獲得実験を武漢ウイルス研究所に依託し、研究費も投入していたことが明らかになり、事態は急に進展し始めた。と昨日書いたのだが、そんなことが彼一人の判断だけで出来る筈はない。米軍、WHO、国務省、CDC、ファウチから武漢の研究所への資金移動を助けたといわれるエコヘルスアライアンス、武漢の研究所建設に関与していたフランス、こんな時には必ず姿を見せるイギリスやスイス、今回はカナダもか、などなど、疑惑の広がりはとどまる所を知らない状況である。日本人の研究者も一枚かんでいるかもしれない。

 常識的に考えて機能獲得実験が、表向きは将来起こり得る感染症に関する実験であるとはいっても、底流に生物兵器の開発実験があることは明らかである。トランプ政権においてこの疑惑に対する調査がなされていたのだが、なぜかバイデン政権に代わってこの調査にはストップがかかっていた。マスコミの動きに押されたのかどうかはわからないが、先日バイデン氏はこの調査を再開を命じた。これから、ファウチゲート事件と呼ばれ始めているこの疑惑が、どのように進展するか、あるいは思わざるストップがかかるのか目が放せない状況になりそうだ。ファウチを始めとする何人かの関係者がトカゲの尻尾として生け贄にされ、真犯人はわからなくなる蓋然性はかなり高そうだ。このウイルスの起源が武漢の研究所であるのか、それとも他の研究所であるのか、さらにこの蔓延が意図しない漏出であるのか、あるいは意図的な放出であるのか、まだまだ闇は深そうである。

 第二はワクチンに関する疑惑についてである。非常に怖い話なのだが、新型コロナウイルスが生物兵器として設計され作られたものであれば、色々な仕掛けがなされているに違いない。善意に解釈すればその罠に新型コロナワクチンが嵌まってしまった可能性が見えてきた。ちょっと複雑だが事の経緯を書いておく。この新型コロナウイルスは本体の外側にスパイクと呼ばれる突起物を持つ。このスパイク部分に存在するタンパク質をスパイクタンパク質と呼ぶのだが、このタンパク質が人のほとんど全ての細胞がその表面に持っているアンジオテンシン変換酵素2、略してACE2をレセプターとして使い、これに結合して細胞に侵入していく。ACE2、本来の役割は不活性な形で存在するアンジオテンシン1を、血管を収縮し血圧を上げる作用を示すアンジオテンシン2に変換する役割を持つ酵素である。

 ACE2の作用は横において、ACE2に結合したウイルスは、エンドサイトーシス(細胞が細胞外にある物質を飲み込む作用)によって小胞に取り込まれ、小胞とともに細胞質へと侵入する。本来ならコロナウイルスを含む小胞は細胞質のリソソームと融合し、そこに存在する加水分解酵素で分解されるはずなのだが、このウイルス粒子はリソソームと融合する前に小胞から細胞質へと逃げだし、mRNAを細胞質に放出するのである。加水分解を逃れたプラス鎖mRNAは宿主細胞のタンパク質合成系を乗っ取って、ウイルスタンパク質の合成へとシフトさせろわけである。このタンパク合成は長い一本のペプチド(ポリタンパク質)として作られた後、コロナウイルスが持つ二種のプロテアーゼで加水分解され、ウイルスの構造が作られる。同時に、このウイルスが遺伝子として持つ一本鎖プラス鎖RNAの複製については長くなるので書かないが、とにかく一本鎖プラス鎖mRNAが複製され、このmRNAが空のウイルス粒子に取り込まれて新たなコロナウイルスとなる。これが細胞から放出され次の細胞に感染して増殖の連鎖が起こるわけだ。かなり端折って書いているので、厳しい指摘には対応できないが、とにかく大まかな話である。

 問題はここからである。私みたいな免疫学の門外漢であっても、宿主にスパイクタンパク質に対する抗体を持たせれば感染を防止できると考える。ファイザー社、モデルナ社、アストラジェネカ社などの研究者もそう考えたらしい。やり方は幾分違うとはいえ、スパイクタンパク質のアミノ酸配列に対応する塩基配列を持つ核酸をワクチンの成分として使おうとした。ファイザー社のワクチンについては、プラス鎖mRNAをヒト(宿主)に接種してヒトのタンパク質合成系に乗せ、人の体内で異物であるスパイクタンパク質を作らせれば、これを異物として認識した宿主の免疫系が作動し、スパイクタンパク質に対する抗体を作ってくれると考えたわけである。ロジックとしては実に分かりやすい。

 もう午前3時半を過ぎた。明日いや今日もジャンボニンニクの収穫とサトイモへ藁マルチを敷く作業が待っている。そっちが本業だ。時間がなく推敲作業はやっていない。軽微なミスは適切に修正して読んで下さい。つづきはまた・・・

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