風邪

5/25 一週間遅れ

   先週の水曜日辺りから風邪を引いたらしく、38℃を越える熱が出た。通常であれば、これで免疫系にスイッチが入ったかな、などと経過を楽しむのだが、今回はいけない。古傷が痛む。両手、両肩、腰、右膝とひたすら痛い。夜中に起き上がって休むほど痛かった。

   しかし、農作業は待ってはくれない。私みたいな週末農業では、一回抜けると半月遅れる。防除の時期が半月遅れるなど、致命的である。土曜日は熱の下がった早朝に出かけて、カキの炭疽病とカキノヘタムシを対象にデランフロアブルとトクチオンを散布した。成分はジチアノンとプロチオホスである。収穫まで時間があることを考慮しての選択だったが、残効の長いジチアノンは来年からは別の薬に変えようと考えている。プロチオホスは、古典的な有機リン剤である。n-Propyl-S-基を持つ化合物で、有機リン剤でありながら有機リン剤に抵抗性を発達させた昆虫に対して効果を持つ特徴があると聞いている。

   朝方は熱が下がるとは言っても、昼になれば熱は出る。仕方なく、冷えピタを額と首筋に貼り付けたあと、これをタオルで隠しての作業である。午前中に、乗用草刈り機で雑草を刈った後、夕方からパワーステアリングではないSS《スピードスプレーヤー》を使っての薬剤散布である。ただ、SS本来の散布モードは使わず、手がけモードを使っている。こうすると散布量を減らせるだけではなく、周りの果樹園へのドリフト(飛散)を少なくできる。

   近所のヒトが「頑張っとるな」と声をかけてくれるが、応えようにも声が出ない。レインコートを着て、マスク、ゴーグル、長靴といういでたちでは、どうもなくても体温が上がる。途中で2度、草の上に倒れ込んでしまった。若い頃から限度を知らないと云われ続けてきたが、いまになっても学習は進んでいないようだ。

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