妄想論ワクチンモドキ

 いくつかの不完全な事柄を基礎に華麗な空想の世界を描くのが空想論、空想を突き抜けた非常識な議論を妄想論というのかな。そんな妄想論を政治の世界に当てはめると陰謀論になるのだろうか。現実世界ではそれは陰謀論と名付けられた時点で、その議論は無条件に正当性を失うのが世の決まりである。では誰がある論を陰謀論と決めるのか。それを考えない人たちが、陰謀論という概念を成立させ続けてきたわけだ。現体制において成功した人々が作る指導層は、彼らにとって都合の悪いことについての議論を避けるために、この陰謀論という言葉を実に巧く使い続けてきた。如何に辻褄が合わなくても、論理に矛盾があっても、明らかな嘘であっても、マスコミを操作して同じ話を繰り返せば、そのうち国民はその話を受け入れる。ヨーゼフ・ゲッペルスの名言通りである。一応、彼の名言を紹介しておく。

1.「小さな嘘より大きな嘘に大衆は騙される」

2.「嘘も100回言えば本当になる」

3.「嘘も毎日つけば真実になる」

4.「プロパガンダの本質とは、こういってよければ芸術である。そしてプロパガンダ担当者は、言葉の最も真実の意味で、大衆心理の芸術家である。その最重要任務は、毎日毎時間、大衆の心臓に耳を寄せて、その鼓動を聞き取り、その鼓動の調子に合わせて対策を立てることにある」

5.「プロパガンダの秘訣とは、狙った人物を、本人がそれとはまったく気づかぬようにして、プロパガンダの理念にたっぷりと浸らせることである。いうまでもなくプロパガンダには目的がある。しかしこの目的は抜け目なく覆い隠されていなければならない。その目的を達成すべき相手が、それとはまったく気づかないほどに」

 そこで一昨日の続き、新型コロナに罹らないために新型コロナワクチンモドキを接種した人が、非接種者の他の人に悪影響を与える可能性についてである。影響があると云う記事がある一方で、ある筈がないとする記事もある。どちらが正しいかと聞かれても分からないというしかない。以下の話は、あるとすればどんなメカニズムが考えられるかという試論である。専門家ではないので間違った解説であるのかもしれないと、少なからず不安ではあるが一応書いておくことにする。

 ファイザーのワクチンモドキはコロナウイルスのスパイクタンパク質の遺伝情報を運ぶ伝達RNA(mRNA)を、脂質の膜で包み分解されにくくしたモノである。これを接種するとmRNAがヒトの細胞内に取り込まれた後、このmRNAの持つ情報を基に細胞内でウイルスモドキのスパイクタンパク質が生産されて、スパイクタンパク質に対する中和抗体産生及び細胞性免疫応答が誘導されるという。

 ワクチンモドキの他の成分についての問題は一旦脇に置くとして、上のプロセスから起こってくる問題があるとすれば、一つはスパイクタンパク質の過剰生産である。ファイザー社が明らかにしていなさそうなので断言はできないが、生産を止めるメカニズムは組み込まれていないように見える。通常、体内で生産されたmRNAはリボヌクレアーゼによって分解を受けるが、その半減期はmRNAの種類によって著しく異なり、安定なものは数日、短いものは数分のオーダーで分解を受ける。

 一寸専門的になるが、核内で生合成されたmRNAは5’末端にはCAP構造を、3’末端にはpolyAを付加された後サイトゾルへと輸送される。これらの特徴的な構造に結合するタンパク質群がサイトゾルにあり、それぞれがエンド型のRNaseによる分解からmRNAを保護している。また特異的な配列を認識してRNAをの中間部分から分解するエキソ型のRNaseがあるのだが、この酵素に拮抗する保護タンパク質もまた存在する。つまりRNaseはこれらも保護タンパク質を除去しないと分解を始めない。しかしいったんCAP構造やpolyAが消失すれば、もう保護タンパクによる防壁はなくなるため、RNaseによる分解が始まるというわけである。もう少し詳しく知りたければ以下のサイトを参照して下さい。https://www.chem-station.com/blog/2012/07/post-417.html

 ファイザー社のワクチンモドキにおいては、スパイクタンパク質のアミノ酸配列情報を持つmRNAを接種するのだが、そのままではRNase(RNA分解酵素)による分解を受けるため、その分解を抑制するための何らかの工夫をしているらしい。この部分は特許の核心部分に当たるため開示されていないわけだ。さらにこのmRNAは界面活性剤(PEG: ポリエチレングリコール)でコーティングされた脂質の膜に包まれているという。ここではPEGによるアレルギー反応は扱わない。それはまた別の問題である。

 こうして体内での分解に抵抗性を持たせたmRNAを内包した脂質微粒子が、筋肉注射によって体内に注入されると血流に乗って血管の中を流れていく。そしてその微粒子は血管の内側にある「内皮細胞」に接触するわけである。この脂質微粒子は、ヒトの細胞の表面に接着して中味であるmRNAが細胞内に入り込むと、細胞内でタンパク質を作っているリボソームへと移動しスパイクタンパク質を作り始めることになる。要するに、我々の細胞がウイルスのスパイクタンパク質の工場として使われることを意味している。

 問題はここから始まる。この作られた異物であるスパイクタンパク質は細胞から出て血流に再度乗るのだが、この異物を血管の中の免疫細胞が見つけ、抗原抗体反応が起こることになる。その結果作られた抗体がコロナウイルスの感染を防ぐというストーリーになっている。ここまでは、物語としてはそうかと思うのだが、二つの問題が残るだろう。一つは先に述べたように、スパイクタンパク質生産を止めるメカニズムは組み込まれていない点にある。日本昔話の塩吹き臼の物語ではないが、mRNAの分解が抑制されていると、スパイクタンパク質の生産は止めどなく続くことになる。これが免疫反応にいかなる影響を与えるかについては今更云う必要はないだろう。自己免疫疾患を引き起こす可能性が避けられない。

 さらにだが、作られたスパイクタンパク質が単なる外被タンパクで、毒性があまりないものであればまだ救いがあったのだが、昨年の終わり頃からこのスパイクタンパク質がコロナウイルス感染症の色々な症状を引き起こしているようだという報告が増えてきた。新型コロナ感染症で入院している人のほぼ4分の1が心筋損傷を経験し、多くが不整脈または血栓塞栓性疾患を発症することが報告されている。さらにこうした血栓症は心臓だけでなく多くの臓器で認められること、とくに脳においても認められることが明らかにされた。困ったことは、こうした障害を受けている臓器にはウイルス感染が起こっていないように見えることである。どうやら、こうした障害を引き起こしていたのが、スパイクタンパク質であると云う結果が得られ始めている。とすれば、ファイザーやアストラゲネカのワクチンモドキは病気の原因となるスパイクタンパク質を作らせるというとんでもないものであるという結論にならざるを得ない。

 この結果を受け入れると、有害事象のかなりの数が、血液の凝固障害(心筋梗塞、脳卒中、流産、四肢への血流の中断、肺塞栓症)に関連していることが合理的に説明できる。新型コロナ感染症が流行り始めた頃、なぜWHOは死因を明らかにするための解剖を禁止したのだろう。この病気に対するWHOの対応は全く理解できない。それはそうと、ワクチンを接種した人が未接種者に影響を与えるという現象をどう考えるのかというのが今回のブログのテーマである。接種した人の中で大量のスパイクタンパク質が生合成され、これが呼気、咳、発声に伴って放出されると、近くにいる未接種者に取り込まれて影響を与えるかもしれないという説がある。濃厚接触による逆感染みたいなものである。でも、そこまで大量のスパイクタンパク質が発現するものだろうか。まだ眉に唾を付けながら事態の推移を見守っている。

 もう一つの可能性だが、植物にはウイロイドとよばれる200から400塩基程度の短鎖のRNAが病原体となる病気がある。もっとも有名なのがジャガイモヤセイモ病ウイロイドだ。ウイロイドの増殖は宿主のDNA依存RNAポリメラーゼ(DdRP)IIによって行われるのだが、今のところ動物に感染する種は知られていない。だが、知られていないことが存在しないことを意味するわけではない。もし、スパイクタンパク質の遺伝情報を運ぶ伝達RNA(mRNA)が、ヒトのDNA依存RNAポリメラーゼによって複製を行う能力を持っていたとしたら、ワクチンモドキとして接種されたmRNAが、接種者の体内で増え、呼気、咳、発声あるいは濃厚接触に伴い未接種者に移ると、その身接種者の体内で増殖するという事態が起こることになる。とすれば、このファイザーワクチンモドキは自己拡散型ワクチンということになる。

 昔から、蚊を使ってワクチンを自己拡散させようというアイデアはあった。SFとして読んでいたが、思いもよらぬ形で実現されているとしたらいやだな。しかしながら、上の妄想がもし万一事実であるとすれば、ワクチンモドキを打ったヒトを隔離しなければならなくなる。やはり訳が解らなくなった。もう寝よう。

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