ビール自粛

 今日は午後から雲が出たため、いくぶん気温が上がらなかった。午前中は庭の桑の木を切っていたのだが、連日の夜更かしで眠くてたまらなくなり、部屋に戻って寝てしまった。これが自由業の良いところである。眠気を堪えて会議に出席などという拷問は、無いわけではないがほとんどない。問題があるとすれば、自堕落になろうと思えばどこまでもいけることにある。

 若かった頃から胃が強い方ではない。2日休みが続くと3日目には口内炎か舌炎が出た。体調が落ちるとヘルペスのお出ましと云うことである。友人が帯状疱疹だと聞くと、注意しなければと思う。何に注意するかと云えば、休んではいけないのである。1日ならまだしも、2日休むと口内炎、要するに休みを取らずに、毎日適切に働く事を続ける生活をしなければならない。そういう意味で、退職後に農業を始めたのは正解であった。退職後直ぐに体調を崩して亡くなった方が結構いる。次のピークは73歳前後にありそうだ。運動不足が大きな原因になっているのではないだろうか。

 植物も昆虫も微生物も、決して待ってはくれない。私が動くしかないのである。いま、桑の枝ではクワカミキリ・ゴマダラカミキリ・シロスジカミキリが表皮を囓り、タマゴを産み付けている。孵化した幼虫はその細めの枝に食い入り、幹を目指す。産卵された枝を切り落とすのは今しかない。もちろん、早めに生長調節剤を散布しておけば大丈夫なのだが、クワはマイナーな作物であるため農薬としての認可がされておらず、生産物を販売をするのであれば使うことはできない。8月に散布して収獲は来年の5月、こっそり撒けば来年まで残ってはいないと思うものの、日本農薬学会立ち上げ時からの会員であるので、この手の違法行為はしてはならんだろうと、何とか控えている。でも、植えて4年もすると半分以上の木が弱ってくる。常に挿し木をして、次の木を用意しておかねばならない。

 さて、健康のためもあって3時頃から山に出かけ、そこにある桑の剪定をした。1時間半くらいで10本ほど終わった。台風が来ているので風が強いだろうと思っていたのだが、そよ風程度でさほど強くない。そこで山を下り、イネに薬を撒くことにした。今年はトビイロウンカの注意報が出ている。数日前から注意しているのだが、私の田んぼにはほとんどいないようだ。でも、コブノメイガがかなり増えており、白っぽくなった葉が目立っている。イネはちょうど今が開花期、これから光合成してできたデンプンを貯め込む時期なのに、葉っぱを食べられてはたまらない。と云うわけで散布が終わったのが7時頃、いや、日が短くなった。夕食時にビールを飲もうかなと思ったが、働いた時間を考えると4時間ほどしか無い。たった4時間しか働かずにビールなど贅沢過ぎると考え、自粛した。

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